Japan holds a massive wealth of traditional folk songs, most of which were passed orally from generation to generation. Though a handful of catchy folk songs became popular, hundreds of beautiful songs remain in obscurity, known by only those who live in the prefecture from where the songs originated, or by the most dedicated minyo enthusiasts.
Certified Bachido Instructor Aki Takahashi (ten ten) loves singing and playing Japanese folk songs(aka The Minyo Collection), and has dedicated decades building an immense repertoire of traditional pieces. To encourage others to join in the fun of singing and playing, Aki has spent years video-cataloging her vast repertoire of rich and colorful songs! All of her videos (which are constantly growing) are listed here for your enjoyment. We hope these videos inspire you to play and sing them too!
Subscribe to Aki’s Youtube Channel! The Minyo Collection already contains an amazing amount of songs, but there’s more to come! Aki uploads new informative song videos to her Youtube Channel (1010sankaku). While Bachido updates the Minyo Collection with her newest videos monthly, please subscribe to Aki’s Channel for instant notifications to her freshest uploads!
Agarashare あがらしゃれ
-Japanese folk song from Yamagata, Japan
-Shamisen = niagari on D#
-Drinking sake song from Osawa Village in Yamagata near Akita
-AGARASHARE means: “please have some more!”
Lyrics
HA~
TANTO NONDE KURYO
NAN NYA NAI TATEMO YO
WASHI NO KIMOCHI WA
SAKE SAKANA
HA~
OSAWA SANZEN GOKU
ITAKU NE JA NE NEDOMO YO
SAMESHA HIRUMESHI HIRUMESHA YOMESHI
YOMESHA YONAKA DE TANTO KOMARU
(ARYA NOME SORYA NOME)
てんてんの「あがらしゃれ」
ー山形県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、三本調子
ー最上郡大沢集落に伝えられた酒盛り唄
ー秋田県との境となる宿屋街では、宿の主人が来客に酒をすすめる時は唄ですすめてました
てんてんメモ:
働いて働いてもまだ忙しい。。。
朝飯が昼飯になり、昼飯が夜飯になり。。。という歌詞です。
その昔、大沢村では「あがらしゃれ(召し上がれ)あがらしゃれ」と言って無理やりにでも酒を注いだと言われています。酒を飲み、正気を失えば、神々の住む世界に近づけると考えていたからです。古風な信仰を伴った酒盛り唄はここだけに残り、土地では手拍子だけで唄っていたようです。なんとも風情のある、心温まる唄です。わたしもぜひ友人たちにこの唄でお酒を飲んで欲しいなあ。でも自分が先に酔い潰れる可能性があるので注意が必要です。
詞:あがらしゃれ(大沢節)
ハアーたんと飲んでくりょ 何にゃないたてもよ
わしの気持ちは 酒肴
ハアー大沢三千石 居たくねじゃねどもよ
朝飯ゃ昼飯 昼飯ゃ夜飯
夜飯 夜中で たんと困る
アリャ飲め ソリャ飲め
Aikawa Ondo 相川音頭
Aiya Bushi あいや節
Min’yo channel 1010: TSUGARU AIYA BUSHI ~minor version~ (shamisen = niagari)
津軽アイヤ節〜陰調半音〜 青森県民謡
(三味線弾き語り:二上り、二本調子)
アイヤー あいや唄が流れる津軽のうたが
よされじょんがら ソレモヨイ アイヤ節
只今、特訓中。
そしてちょっと低音がでない。。。もうあと半音上げて練習します。とにかく押しと勢いで弾いてしまいがち。唄にも情感がこめられません。がんばればがんばるほど三味線がどうしても走ってしますのです。しっかり流れにのれるように注意します(2015年8月
Aizu Bandai San 会津磐梯山
Ajigasawa Jinku 鯵ヶ沢甚句
Akita Bushi 秋田節
Akita Daikoku Mai 秋田大黒舞
Akita Funakata Bushi 秋田船方節
Min’yo channel 1010: ZENI FUKI UTA (shamisen=niagari)
ふなかた節 秋田県民謡
(ハァ ヤッショヤーショ)
ハァー
三十五反の 帆を巻き上げて
鳥も通わぬ沖走る そのとき時化に遭うたなら
綱も錨も手につかぬ 今度船乗りやめよかと
とは言うものの港入り 上がりてあの娘の顔見れば
つらい船乗り 一生末代 孫子の代までやめられぬ
船乗りを相手に港の芸者たちが歌った船川節が元唄です。その起源は、山陰地方で歌われた出雲節といわれ、北前船にのって各地に運ばれ、名曲・秋田船方節が生まれました。
Akita Jinku 秋田甚句
Akita Minato No Uta 秋田港の唄
Akita Obako 秋田おばこ
Akita Ohara Bushi 秋田小原節 (revised)
Akita Ondo 秋田音頭
Akita Sakaya Motosuri Uta 秋田酒屋もとすり唄
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen=niagari on D
-Sake making song
-There are a number of processes involved in brewing sake, and “SAKAYA-UTA,” or chants sung by sake-makers, were sung to match each stage
-The song for MOTOSURI sung when making the seed mash
-SAKAYA songs gave rhythms to each stage, and acted as a way to measure time by keeping track of how many of the short songs were sung, as well as serving to give the workers a sense of unity and cohesion
-The same MOTOSURI UTA could also differ slightly depending on where toji and sake brewers originally came from
-This is very similar to NAMBU MOTOSURI UTA from Iwate
https://youtu.be/o93ISG-tnx8
Lyrics
HA~
MOTOSURI WA (HA YOI)
RAKU DATO MIETE RAKU JANAI
OYA NANI SHIGOTO (HA YOI)
SHIGOTO NI RAKU WA ARU MONO KA
(KORAYOI SANI SORA E SANONA YOI)
てんてんの「もとすり唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー蒸し米に麹を加えて桶に入れ、長い櫂で掻きまわしながら唄う酒造りの作業唄
てんてんメモ:
酒造りの工程に従って作業唄があります。
酒は杜氏たちによって育まれます。麹も酵母もそしてもろみもすべて生きものなのです。使う米や水の選択からはじまるすべての工程に、蔵ではたらく人々の必死な願いと確かな技術が唄のなかにも生きています。
南部の元摺唄と合わせてゆっくりご賞味ください。節も詞もとてもよく似ているので要注意です。
https://youtu.be/o93ISG-tnx8
詞:秋田酒屋元摺唄
ハァーもとすりはサァヨーイ
楽だと見せて楽じゃない(オヤ何仕事も)
サァヨーイ仕事に 楽あるものか
コラヨイサニソーラエ サノナーヨーイ
ハァ 燕がサァヨーイ
酒屋の破風に巣をかけて(オヤなんと鳴く)
サァヨーイ酒かせ売れと さえずるよ
コラヨイサニソーラエ サノナーヨーイ
Akita Tanto Bushi 秋田たんと節
-from Akita, Japan
-shamisen = niagari on C
てんてんの「秋田タント節」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー「藁打ちタント節」と呼ばれるところから、藁打ち作業の仕事唄だったとも言われています。こののちに山形や津軽にもタント節が伝わります。
てんてんメモ:
昔からこちらの秋田タント節のゆったりした感じが好きでした。とはいえ、今回はじめてうたってみたのです。この数え歌形式の詞にも初挑戦です。たいぶん苦心しました。
「秋田タント節」
ハァーひとつ人目の 関所を破り
連れて行くのが 現れた 現れた
「コラお江戸へ行くとて 津軽へさ
津軽にお江戸は あるものか」
業恥さらして タントタント
あいこの上作 その訳だんよ
ハァーふたつ二人の 口約束を
どこのどいつが 喋ったやら 喋ったやら
「コラうちの嬶の 寝てる間に
起こして聞かせて 腹立たせ」
あること無いこと タントタント
あいこの上作 その訳だんよ
ハァーみっつ見た時ゃ さほどじゃないが
三日逢わねば 気がもめる 気がもめる
「コラやめよやめよと 思っても
会えば会えたで 憎くない」
こればかりゃどうにもなんね タントタント
あいこの上作 その訳だんよ
Ame Uri Bushi 秋田飴売り唄
Min’yo channel 1010: AME URI BUSHI
-from Akita, Japan
-shamisen = honchoshi on C
-candy seller’s song
てんてんの「あめうり節」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:四本調子、本調子
ー明治の頃まで、飴箱を肩から提げ、摺り鉦を叩きながらやってくる飴売りが唄いながら近所を練り歩いていました。町の辻や神社の境内で飴を売り、手踊りなども見せたそうです。風流ですね。
わたしゃ商売 飴売り商売
鉦コたたいて 毎日回る
神宮寺新町 日暮れに通たば
姉と妹と 門立ちなさる
Ami Noshi Uta 網のし唄
Anekomosa 姉こもさ
Min’yo channel 1010: ANEKOMOSA (shamisen = niagari)
あねこもさ 秋田県民謡
姉こもさ ほこらばほこれ 若いうち
櫻花 咲いてののちに 誰折ろば
折りたくば 訪ねてござれ 沢の雨に
別れるに 糸より細く 別れます
Asadoya Yunta 安里屋ユンタ
Japanese folk song from Okinawa, Japan
-Shamisen = niagari on C
-This is one of the most recognized and often performed traditional folk song from Taketomi Island in Okinawa
-It has changed in its language, lyrics and performing style
-Okinawa’s folk songs are generally accompanied by sanshin, a three-stringed snakeskin lute that came from China as the sanxian
-The Okinawan music has a sound that is similar to Gamelan music (particularly Pelog scale) found in Indonesia and other places in Southeast Asia, as well as scales in China’s Yunnan Province and Bhutan
-YUNTA is a genre of folk song originating in the Yaeyama Islands where it is often performed with no instrumental accompaniment
-Usually the verses and choruses of the song are sung alternately by the men and the women
-The original, in local dialect, tells the story of a young and beautiful peasant woman named Kuyama Asadoya who refused the official as she felt the stability offered by marrying a local man was better than the luxurious but short-lived lifestyle of a mistress
-In the popularized version, recorded in 1934, the Okinawan lyrics were rewritten in standard Japanese as a generic and non-subversive love song
-The lyrics contain the phrase “MATAHARI NU….” in the Yaeyama dialect, which means “let’s meet again, beautiful one”
Lyrics;
SAA ASADOYA NU KUYAMA NI YO (SA YUI YUI)
ANCHURA SA MARIBASHI YO
MATAHARI NU TSUNDARA KANUSHAMA YO
てんてんの「あさどやゆんた」
ー沖縄県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー「ゆんた」は八重山地方の交唱歌(かけあい歌:共同作業の折に男女掛け合いでうたう仕事唄)のこと
ー「マタハリヌ チンダラ カヌシャマヨ」は、八重山方言の古語で「また逢いましょう、美しき人よ」の意
ー琉球王国時代の竹富島に実在した絶世の美女・安里屋クヤマと、首里より八重山に派遣されクヤマに一目惚れした目差主(下級役人)のやり取りを面白おかしく描いている
ー「サー君は野中のいばらの花か・・・」で始まる『新・安里屋ユンタ』は昭和9年に作られた新民謡で、コロムビアレコードが標準語による沖縄民謡の普及版として企画したもの
てんてんメモ:
沖縄音楽は独特の情緒と感性があります。沖縄の人たちの音楽好きはよく知られていますが、何かと理由をつけて踊りや音楽、唄、なにかしら即興の芸をやりたくなるという不思議な環境にあるといいます。酒を飲み楽器を弾く人があれば、自然にみんなが集まってきて歌え踊れやの大宴会となります。
そこには日本の本土では見られなくなった「民衆の唄」があります。いつ、どんな人でも楽しむことができるのです。沖縄民謡の唄と音楽には、コトバを超えた人と人との繋がりがあるように思えます。うちなーぐち(沖縄方言)はわかりません。英語も、津軽や鹿児島の方言だってわたしとっては外国語です。でも言葉の持っているリズムや響きは音楽としてしっかり耳に刻まれ、メロディーとともに心にも刻まれます。
てんてん民謡チャンネルに琉球音楽を加えるということは、三味線弾きのわたしにとって少し無理があるような気がしました。でも実際、古くから伝わる「日本のうた」としての民謡チャンネルとしては、この唄は欠かせません。わたしも何度も何度も唄ってきました。たくさんの人々に愛され続けています。そしてこれからもずっと歌い継がれていかなければなりません。
詞:安里屋ゆんた
サー安里屋ぬクヤマによ(サーユイユイ)
あん美らさ生りばしよ
マタハーリヌチィンダラカヌシャマヨ
サー目差主ぬ乞ゆだらよ(サーユイユイ)
当親ぬ望みょうたよ
マタハーリヌチィンダラカヌシャマヨ
サーいみしゃから天晴り生りばし(サーユイユイ)
くゆしゃから白さ育りばし
マタハーリヌチィンダラカヌシャマヨ
マタハーリヌチィンダラカヌシャマヨ
Awara Bushi 芦原節
Banzai Kuzushi 万歳くずし
Min’yo channel 1010: BANZAI KUZUSHI
御代も栄える 千代に八千代に 万万歳の御繁盛
Bon No Nagashi Uta 盆の流し唄
Min’yo channel 1010: BON NO NAGASHI UTA
秋の千草は 夜露にぬれる 踊りゃ浴衣に 露が浮く
Bura Bura Bushi 長崎ブラブラ節
Chagu Chagu Umakko チャグチャグ馬コ
Min’yo channel 1010: CHAGU CHAGU UMAKKO
チャグチャグ馬コ
馬コうれしか お山へ参ろ
金のくつわに 染め手綱
チャグチャグ馬コがもの言うた
ヂャヂャもいねからおへれんせ
去年祭りで 見染めて染めて
今年ゃ背中の 子と踊る
チャグチャグ馬コがもの言うた
ヂャヂャもいねからおへれんせ
五月柳の 北上川へ
鈴コチャグチャグ 音がひびく
チャグチャグ馬コがもの言うた
ヂャヂャもいねからおへれんせ
Chakkiri Bushi ちゃっきり節
Chichibu Ondo 秩父音頭
Min’yo channel 1010: CHICHIBU ONDO
ハァーエ 鳥も渡るか あの山越えて
鳥も渡るか あの山越えて
雲のナァーエ 雲のさわ立つ アレサ 奥秩父
ハァーエ 花の長瀞 あの岩畳
花の長瀞 あの岩畳
誰をナァーエ 誰を待つやら アレサ朧月
Choja No Yama 長者の山
Daimonji Ondo 大文字音頭
-Japanese folk song from Kyoto, Japan
-Shamisen = niagari on C
-The Daimonji Gozan Okubiri festival (with massive bonfires) is an event held the evening of August 16 in Kyoto.
-It is celebrated in the most unique and unforgettable way in Kyoto- by lighting five giant bonfires, each in a distinctive shape, on the five mountains that surround Japan’s ancient capital.
-The Okuribi bonfires which translates roughly as ‘send-off fire’ are lit at the end of the Obon festival signifying the moment when the spirits of deceased family members, who are said to visit this world during Obon, are believed to be returning to the spirit world.
てんてんの「だいもんじ音頭」
ー京都の新民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー8月16日夏の夜空をいろどる京都五山送り火。京都の四大行事(残り3つは葵祭・祇園祭・時代祭)のひとつとされ、もとは、松明などを燃やすお盆の精霊送りの仏教行事である。
てんてんメモ:
この送り火としては東山如意ケ嶽の「大文字」がもっともよく知られ、それゆえ送り火の代名詞のごとくいわれているが、そのほかに金閣寺大北山の「左大文字」、松ヶ崎の「妙法」、西賀茂船山の「船形」、嵯峨曼荼羅山の「鳥居形」があります。東から西へ「大文字」→「妙法」→「船」→「左大文字」→「鳥居」の順に次々点火されます。これを京都五山送り火とよんでいます。
Danchone Bushi ダンチョネ節
Defune Ondo 出船音頭
-Japanese folk song from Hokkaido, Japan
-Music/Lyrics by Kensai Tahara, published in 1959
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「出船音頭」
ー北海道の新民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー昭和34年、函館出身の田原賢声が函館港を題材にして作詞作曲
てんてんメモ:
新しく創作された活力みなぎる出航の唄。なんとなく元気が出るという曲があってもいいものです。
詞:出船音頭
ハアーエー エンヤ エッサ エッサ 出船の朝だよ
主の音頭で 船足揃えよ
若いおいらは ホーイサ ホイサト
波のり越えて そうだその意気 ドントネー
ハアーエー エンヤ エッサ エッサ 朝日が昇るよ
踊る鴎は 出船の友だよ
海の俺等は ホーイサ ホイサト
荒波育ち そうだその意気 ドントネー
Dekansho Bushi デカンショ節 (SASAYAMA BUSHI)
Dodosai Bushi どどさい節
Don Pan Bushi ドンパン節
Donan Bon Uta 道南盆唄
-from Hokkaido, Japan
-shamisen = honchoshi on D
てんてんの「道南盆唄」
ー北海道の民謡
ー三味線弾き語り:本調子 六本調子
てんてんメモ:
三味線の手が簡単なだけ、旋律の難しい盆踊り唄です。「鷹の巣盆唄」の節がどうしてもまじってしまいます。
詞:道南盆唄
一つ唄います 音頭とりたのむ
音頭とりよで手が揃う
ヤヽ手が揃う 音頭とりよで手が揃う
踊り踊るなら品よく踊れ
品のよいのを嫁にとる
ヤヽ嫁にとる 品のよいのを嫁にとる
私しゃ音頭とって 踊らせるから
夜明け鳥の渡るまで
ヤヽ渡るまで 夜明け鳥の渡るまで
夜明け鳥の 渡ってもたのむ
私しゃうかれて盆踊り
ヤヽ盆踊り 私しゃうかれて盆踊り
Dondogo Dokke ドンドゴドッケ
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Old folk dance song
-The title comes from the rhythm of taiko drums
Lyrics
TEGATA YAMA KARA AKITA O MIREBA
MIREBA AKITA WA KORA DAIHANJO
TONARI MURA KARA MINI KITA ANEKO
SHOSHIGU NAI KARA DETE OIDORE
てんてんの「ドンドゴドッケ」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー秋田市北部地域に古くから伝承するテンポの速い盆踊りで「秋田盆唄」ともいわれる
ー土崎湊祭りのフィナーレ「戻り曳山」の道中に踊られる
ー「ドンドコドッケ」というのは太鼓のリズムを言葉で表した擬音語
てんてんメモ:
曳山とは、山車のことで、合戦場面を表現した武者人形などで飾りつけされており、それを引く人々の姿がとても勇ましく、東北の短い夏を盛り上げる、とても熱いお祭りです。「戻り曳山」運行時に演奏されるお囃子は「あいや節」と言い、聴く人の心を打つ何処か物悲しい哀調をおびた名調子なお囃子です。そこから賑やかな盆踊り(通称ドンドコドッケ)が踊られ祭りがピークとなります。
かすれにかすれてスピーカーからボリュームいっぱいに聞こえる濁声の音頭取りの声も、盆踊りには欠かせないサウンドです。
詞:秋田盆唄(ドンドゴドッケ)
手形山から秋田を見れば
見れば秋田は コラ大繁盛
となり村から見に来た姉コ
しょしぐないがら コラ出て踊れ
踊り踊るなら今晩かぎり
明日の晩から コラ夜なべごと
Ecchu Owara Bushi 越中おわら節
-from Toyama, Japan
-shamisen = Honchoshi on C
てんてんの「越中おわら節」
ー富山県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子 四本調子
ー富山市八尾地区で毎年9月1日から3日間行われる行事「おわら風の盆」でうたわれる盆踊り歌です。江戸時代から伝わり、大正から昭和にかけて洗練された唄と踊りで毎年たくさんの人々が見物にやってきます。
てんてんメモ:
高音での唄い出し、独特の節回しのこのおわら節は、とてもハードルの高い曲です。一息で唄いきるのも大変です。今回はじめての挑戦。いつか踊り子さんといっしょに共演したいと願うのであります。
詞:
「越中で立山 加賀では白山 駿河の富士山 三国一だよ」
(うたわれよ わしゃはやす)
唄の町だよ 八尾の町は (キタサノサ ドッコイサノサ)
唄で糸とる オワラ 桑も摘む
仇やおろかで 添われるならば
神にご苦労は オワラ かけやせぬ
「浮いたか瓢箪 軽そに流れる 行く先ヤ知らねど あの身になりたや」
Esashi Jinku 江刺甚句
-from Iwate, Japan
-shamisen = niagari on C
てんてんの「えさし甚句」
ー岩手県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー歴史的には三百年以上も前、「岩谷堂火防祭」がその起源とされます。「江刺甚句踊り」は、元々は宴会で踊られていた座敷踊りなのだそうです。
てんてんメモ:
わたしがこよなく愛する、素朴で美しい昔ながらの騒ぎ唄です。こういう唄にかぎって、じつはとても難解で起伏のはげしいメロディーがついてきます。何度うたってもしっくりこないときが多々あります。三味線の手が簡単なだけに、しっかりと唄いこなしたいものです。
詞:江刺甚句
甚句おどりは 門まできた
じいさま出てみろ アリャ 孫つれて
甚句おどりの 江刺の里は
味がじまんの アリャ 米どころ
Esashi Mago Uta 江差馬子唄
-Japanese folk song from Hokkaido, Japan
-Music by Joji Osawa, Lyrics by Yurio Matsui
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「えさし馬子唄」
ー北海道の新民謡
ー作詞:松井由利夫、作曲:大沢浄二
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー馬子唄(まごうた)とは、馬追いが馬を引きながら唄ううた。
てんてんメモ:
苦手な新民謡、どうにか三味線弾き語ってみました。歌謡曲調の技巧的メロディーをくずさないようしっかりと音程を取るのに苦労します。民謡だといつもいい加減に唄っているというのがバレバレです。今回、三味線はメロディーを弾かず、繰り返しにして、とにかく歌に専念してみましたが、それがよく出るか悪く出るか。。。
詞:江差馬子唄
うしろ向くから未練がのこる
のこりゃ涙が先にたつ
無理もなかろう中山峠
越せば江差のわかれ浜
海が見えたらわしゃ引き返す
空の荷鞍に鈴つけて
忘れしゃんすなこの馬子唄を
幼馴染の蝦夷なまり
Esashi Mochi Tsuki Bayashi 江差餅つき囃子
Min’yo channel 1010: ESASHI MOCHI TSUKI BAYASHI
-from Hokkaido, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「もちつきばやし」(江差餅搗唄)
ー北海道の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ーニシン漁で繁栄を誇っていた時代、江差町では年の瀬が近づくと、何処の家でも大量の餅をついたといわれています。それが正月行事のスタートです。商家の親方衆たちは芸者を呼び、若い男衆たちが、踊りながら親方衆の家に押しかけて餅をつき回ったそうです。餅つきはお祭り騒ぎで、杵の拍子に合わせ、唄、三味線、笛、太鼓、茶釜などで賑やかに囃しながら搗きました。「前奏」「こなし」「からみ」「あいどり」「後奏」からなる組唄。
「江差餅つき囃し」
新家さ盆が来て 灯篭下がった
灯篭だと思ったら 福下がった
福も福だよ お多福だ
ヨイヤマカセ ヨイヤマカセ
Fukuchiyama Ondo 福知山音頭
Fukuchiyama Ondo (2) 正調福知山音頭
Funakogi Nagashi Uta 舟漕ぎ流し唄
Futako Age Ondo 二声上げ音頭
Japanese folk song from Hokkaido, Japan
-Shamisen = honchoshi on D
–This song was sung by fishermen while beach seine fishery of herring was popular in the Hakodate region, southern Hokkaido
-When a phrase is repeated twice, people sing the later one stronger and higher, which is called FUTAKO (second voice) AGE (to rise)
Lyrics:
SA SA KORE YORI
UTA NO MONKU KAWARU
(HA~ IYASAKA SASSA)
NAN TO KAWARU BE NA~
FUTAKO AGE
ARYA FUTAKO AGE
KAWARU BE NA~ FUTAKO AGE
(HA~ IYASAKA SASSA)
てんてんの「ふたこあげ音頭」
ー北海道の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー建て網漁法が利用される前の函館の沿岸一帯の鰊漁で、曳き網漁法を用いる際に「網曳き唄」としてうたわれていた唄
ー「ソーラン節」を唄う建て網漁法が採用されると曳き網漁法は次第にすたり、唄だけが保存会によって伝承されている
ー二子上げといういい方は沖揚音頭などにも用いられるが、網をたぐるために掛け声を繰り返す際の後方にことさら力をいれて唄うことをさしている
てんてんメモ:
江差追分という北海道の名曲をご指導していただいた折に、追分界で唄い方の基本とされるようになった「二声上げ、七ッ節」をじっくり学びました。句を一息で唄いあげ、最後の歌い終わり部分をグッと押してすくいあげるように強調します。追分でないのでここでは使われませんが、仕事唄としての掛け声(二声)はやぱり元気で威勢良くあってほしいよなあと思ったりするわけです。
詞:二声上げ音頭
サアサこれより 唄の文句変わる(イヤサカサッサ)
何と変わるべナー 二声上げ
アリャ二声上げ 変わるべな 二声上げ
(ハーイヤサカサッサ)
連れて行くから 髪結い直せ(イヤサカサッサ)
旅はつらいよな 泣かぬよに
アリャ泣かぬよに つらいとな 泣かぬよに
(ハーイヤサカサッサ)
声はすれども 姿は見えず(イヤサカサッサ)
藪に鶯な 声ばかり
アリャ声ばかり 鶯な 声ばかり
(ハーイヤサカサッサ)-
Gan’nin Bushi 津軽願人節
Gensuke San 源助さん
Gion Matsuri Ondo 祇園まつり音頭
-Japanese folk song from Kyoto, Japan
-Music by Toru Funamura, Lyric by Sou Nishizawa, published in 1957
-Shamisen = niagari on C
てんてんの「ぎおんまつり音頭」
ー京都の新民謡
ー作詞:西沢 爽、作曲:船村 徹(昭和三十二年発表)
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー昔から盆踊りというものがなかった京都市内では、祇園祭りが終わり大文字が済み観光客がいなくなると町の子供たちにとっての地蔵盆の季節です。「祇園祭り音頭」を中心に踊ります。
てんてんメモ:
地蔵盆の頃それぞれの町内で盆踊りが催されます。子供たちは町内の「裏ン丁」に作られたやぐらのまわりを音頭にのせて踊ります。
詞:祇園祭音頭
姉さん 六角 蛸 錦
祇園ばやしが コンチキチン
コンコン チキチン コン チキチン
都大路に 人波ゆれりゃ
加茂の瀬音も うきうきと
ハア うきうきと
まねく扇で 鉾がゆく
祇園ばやしが コンチキチン
コンコン チキチン コン チキチン
可愛い舞妓は 袂で招く
花の祇園は 灯で招く
ハア 灯で招く
Goketsu Bushi 豪傑節
Goshogawara Jinku 五所川原甚句
Goto Sanosa 五島さのさ
Min’yo channel 1010: GOTO SANSA
五島さのさ
牛を買うならネエ
牛を買うなら五島においで
島といえども昔の原よ
子牛はほんのり赤おびて
四つ足丈夫で 使いよいサノサ
長崎をネエ
ちょいと船出しゃ 五島の鯛の浦
奈良尾の浜をば 横に見て
佐尾鼻 樺島 屋根尾島
福江の港に着くわいなサノサ
雨風にネエ
まぎるその日の 身のせつなさよ
もうやめますぞえ 船乗りは
とはいうものの 港入り
三筋の声聞きゃ やめられぬサノサ
歌うならネエ
何がよいかとたずねたら
磯節 二上がり 三下がり
米山甚句も よけれども
五島自慢の サノサ節サノサ
Gujo Bushi 郡上節
Min’yo channel 1010: GUJO BUSHI ~KAWASAKI~”
Gujo Sanbyaku 郡上三百
Gyotoku Ondo 行徳音頭
Hachijo Shome Bushi 八丈ショメ節
Hachinohe Kouta 八戸小唄
Hachiro Bushi 八郎節
Japanese folk song from Akita, Japan
-Music/Lyrics by Shinrei Torii (1899-1979)
-Shamisen = honchoshi on C
-Song about Lake Tazawa, one of the deepest lake in Japan
-There is a famous story about Tatsuko associated with Lake Tazawa. It is about a girl who became a guardian dragon after following a message of God. Since Lady Tatsuko turned into a dragon and started living in the deep waters, the lake became magical and really beautiful.
-Hachiro Taro, a young boy went fishing one day and ate a fish he caught from a stream near Lake Towada and from that developed a powerful unquenchable thirst. He drank the water there for 33 days, and as a result also turned into a huge water dragon! He damned up the valley, which had become a large lake, and sank himself deep into the water. Hachiro was later united with Tatsuko.
-Hachiro would visit Tatsuko in Lake Tazawa every winter. Because of their love is so deep and warm, despite the most freezing temperature of Tazawa area, the lake never freezes! On the other hand, Lake of Hachiro on the absence of the guardian dragon during the winter, remains cold, frosty, and covered with a thick layer of ice!
てんてんの「八郎節」
ー秋田県の民謡
ー作詞・作曲:鳥井 森鈴
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー秋田県生まれの民謡歌手、鳥井 森鈴が八郎潟伝説を一から十まで数え唄にし「八郎節」を完成させた
ー『八郎太郎』は八郎潟の龍神
ー八郎伝説:昔、十和田湖に八郎という一匹の竜が住んでいた。十和田湖を追われ、八郎潟を安住の地とした八郎太郎が数々の試練を乗り越え、ついに同じような境遇にあった美しい龍神、辰子に出会う。辰子姫に会うため、八郎が田沢湖へ通うようになると、八郎潟は年々浅くなったと言われている。
てんてんメモ:
秋田県を代表する3つの湖は、伝説によればいずれも地元の神様が作ったとされています。十和田湖と八郎潟を作ったのは「八郎太郎」という男の神で、田沢湖を作ったのは「辰子」という女神です。しかも八郎太郎と辰子は相思相愛の仲で、毎年太郎は秋の終わりに田沢湖にやってきて、冬の間は辰子と過ごすのだといいます。秋田の人々はなんと心優しい恋物語を語り伝えてきたのでしょうか。調べてみると、八郎太郎には恐るべき威力を持つ荒れ狂う龍神だったのが、八郎潟に移り住んでからは豊漁と安全をもたらす漁業の神となりました。そして辰子に会いに行く時は岸辺で人間の姿に戻り、足を洗って身なりを整えてから、徒歩で田沢湖に行ったといいます。このうたの作り手である鳥井森鈴という人も八郎太郎に親近感と愛着、そして郷愁を感じていたのだろうと思うのです。
詞:八郎節
ひとつとせ 人は一代 名は末代よ
恋に上下の隔てなし
八郎様には田沢姫-
Hakata Bushi 博多節
Min’yo channel 1010: HAKATA BUSHI
-from Fukuoka, Japan
-shamisen = honchoshi on C
博多節 福岡県民謡
ー福岡県の北九州市あたりの民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー博多花柳界で歌われてきた座敷唄で、「博多帯締め 筑前絞り」の歌い出しに、「アリャ ドッコイショ」の合いの手が入ります。なんとも風流で粋な節ですから、「そげぇ 誰でん かれでん 歌いきらん ですもんね、難しいとですばい」と言わせてください。
博多帯締め 筑前絞り 歩む姿が 柳腰
お月さんはちょいと出て
松の影 ハイ 今晩は
Hakata Dontaku 博多どんたく
Min’yo channel 1010: HAKATA DONTAKU
博多どんたく
1 ぼんち可愛いや 寝んねしな
品川女郎衆は 十匁
十匁の鉄砲玉
玉屋が川い すっぽんぽん
2 もうしもうし車屋さん
ここから柳町は なんぼです
大勉強で十五銭
三銭にまけとけ あかちょこべ
3 もうしもうし床屋さん
頭をハイカラに つんどくれ
後ろ短く前長く
なるだけべっぴんさんが 好くように
Hakata Kacchiri Bushi 博多カッチリ節
Hakata Komori Uta 博多子守唄
Min’yo channel 1010: HAKATA KOMORI UTA
博多子守唄
博多柳町 柳はないが
むすめ姿が 柳腰
うちの御寮さんな がらがら柿よ
見かきゃよけれど 渋うござる
ヨーイ ヨイ
御寮よく聞け 旦那も聞けよ
守りに悪すりゃ 子にあたる
うちのお父っあんな 位がござる
なーんの位か 酒くらい
Hakuto Zan Bushi 白頭山節
-Japanese folk song originating from Korea
-Music and lyrics by Kokkyoshi Ueda, published in 1914
-Shamisen = honchoshi on D
てんてんの「はくとうざん節」
ー日本でつくられた朝鮮の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー朝鮮産の日本民謡と思われる唄で、「白頭山節」は大正3年に作られました。
てんてんメモ:
白頭山は、中国と北朝鮮の国境にある朝鮮半島最高峰(標高2744メートル)の山です。ちなみに、アリナレとは鴨緑江(おうりょくこう)。
戦時中、中国大陸に渡ったものたちが国事に奔走する傍ら酒盛りの唄として愛唱したようです。
詞:白頭山節
白頭御山に積りし雪は
溶けて流れてアリナレの
アア可愛い乙女の化粧の水
溶けよ白雪五月雨降れよ
躑躅咲かせよ水増せよ
アア可愛い殿御が筏乗る
Hanagasa Ondo 花笠音頭
Harukoma 春駒
Min’yo channel 1010: HARUKOMA
-from Gifu, Japan
-shamisen = niagari on D
-HARUKOMA means Spring Horses
-Super energetic and fun dance song from Gujo Odori
てんてんの「春駒」
ー岐阜県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー郡上踊りのなかの一曲である「春駒」は、江戸時代に馬の一大産地であった郡上にふさわしい、美しく軽快な唄です。二拍子と唄と、三拍子の三味線の手がなんとも絶妙です。弾き語りしごたえのある作品ですが、まだ一度も人前で披露したことがありません。今後のレパートリーとして加えるためにも、もっと弾きこなしていきたい一曲です。
郡上はるこま
「アソレ、七両三分の春駒、春駒」
郡上は馬どこあの磨墨の名馬出したも気良の里
私ゃ郡上の山奥育ち主と馬曳く糸も引く
なんと若い衆よたのみがござる今宵一夜は夜明けまで
Hata Hata Ondo ハタハタ音頭
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Music by Heigoro Komatsu, Lyrics by Yobun Kaneko
-Shamisen = niagari on C
-HATAHATA (Sailfin sandfish) is a commercially important fish especially for Akita and Yamagata prefectures.
-Its habitat occurs in sandy-mud bottoms ranging from the Sea of Japan to the Okhotsk Sea.
-The Hatahata fish, which is scaleless, may be prepared whole as braised or grilled fish, and has a sticky consistency. It is also dried to make stockfish; salted, dried. It is the main ingredient of the fish sauce called SHOTTSURU which is made by pickling and fermenting the salted fish, and straining out the debris. The fish sauce is used to flavor the shottsuru nabe (hot pot dish) that uses this flavouring to cook the hatahata with vegetable and other ingredients.
Lyrics
NAMI O KEYABURI
DETEIKU FUNE WA
ISAMU HACHIMAKI
KAMOME TO ISSHO DA E
TOREDAI TOREDAI HATAHATA TAIRYO DA
YOISHO YOISHO YOISHO EN YARA HOI
YOISHO YOISHO YOISHO EN YARA HOI
てんてんの「ハタハタ音頭」
ー秋田県の新民謡
ー作詞:金子洋文、作曲:小松平五郎
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー秋田出身の作家、金子洋文はハタハタ船で浜がにぎわう土崎の生まれでハタハタには特別な思いを抱いていたらしい
ー三種町出身の舞踊家石井獏が曲に振りを付け、今でも子供達によって伝承されている
てんてんメモ:
秋田の冬の味覚は、なんといってもハタハタというお魚。ハタハタ貝焼、ハタハタ鮨、そして塩蔵して春までの保存食品にするんだそうです。できれば一度食べてみたいものです。その時は必ずハタハタ節を唄います。そしてこの唄の味をよりいっそう噛みしめたいものです。
詞:ハタハタ音頭
波をけやぶり 出ていく船は
勇むハチマキ カモメといっしょだえ
とれだいとれだい ハタハタ大漁だ
よいしょ よいしょよいしょ えんやらホイ
よいしょ よいしょよいしょ えんやらホイ
恋のハタハタ 荒気のハタハタ
まんづみごとな しょっつる貝焼きだえ
とれだいとれだい ハタハタ大漁だ
よいしょ よいしょよいしょ えんやらホイ
よいしょ よいしょよいしょ えんやらホイ
大漁だ大漁だ ハダハダ大漁だ
唄えはやせや 浜辺はお祭りだ
とれだいとれだい ハタハタ大漁だ
よいしょ よいしょよいしょ えんやらホイ
よいしょ よいしょよいしょ えんやらホイ
Hidakagawa Jinku 日高川甚句
Hideko Bushi ひでこ節
-Japanese folk song from Akita, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「ひでこ節」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー秋田県仙北地方のお座敷唄。もともとは山の神に捧げる祝い唄。そしていつか若い男女の山菜摘みの山行きの唄になり、さらに現在は三味線がついたお座敷唄になったようです。
てんてんメモ:民謡の題には便宜上「秀子」の字をあてたりもします。。ほかに「ソンデコ」や「ションデコ」などの呼び方が現存します。「ノーエ節」のように最後の句を次の詩の頭に持ってくると言う掛け合い形式になっています。このたあいもない唄の内容がどこへ行くつくこともなしに永遠に続いていく感じがとても好きです。いっぱい替え歌を作りたくなってきます。
詞:ひでこ節
十七八ナ 今朝のナ
若草何処で刈ったナ このヒデコナ
何処で刈ったナ 日干ナ
長根のその下でナ このヒデコナ
その下でナ 葛のナ
若萠葉広草ナ このヒデコナ
Hie Tsuki Bushi 稗搗節
Min’yo channel 1010: HIE TSUKI BUSHI
庭の山椒の木 鳴る鈴かけて
ヨーオー ホイ
鈴の鳴るときゃ 出ておじゃれヨ
鈴の鳴るときゃ 何と言うて出ましょ
ヨーオー ホイ
駒に水くりょと 言うて出ましょヨ
Hirado Bushi 平戸節
Japanese folk song from Nagasaki, Japan
-Shamisen = honchoshi on D
-It’s also called “ISANA (whale) BUSHI”
-The town of Hirado was famous for its whaling industry until World War II
-Fishermen sang ISANA BUSHI when they pull out to sea for whaling, so that he rowers kept time with song
Lyrics;
KOTO OKI KARA KOGIDASU FUNE WA
HIRADO GA YOI KA NATSUKASHI YA
EN YARA YA NO YA~ EN YARA YA NO
EN YARA YA NO EN YARA HOI NO SA~
てんてんの「いさな節」(平戸節)
ー長崎県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー長崎県の平戸沖で鯨をもりで付いて捕る刃刺しの漁師達が舟を漕ぐときにうたった櫓漕ぎ唄が平戸あたりの花柳界の酒盛り唄となり各地の湊へ伝えられた
ーイサナ(勇魚)とはクジラの意味で、300年前から鯨漁で栄えた平戸近海では「エンヤラヤ」で囃すこの艪こぎ唄が歌われていた
てんてんメモ:
クジラ獲りに出て行く漁師さんがこぞってうたっていたこの船唄が、全国各地の港に持ち込まれ、「木遣り唄」「最上川船唄」「あんこ節」などに変化し、流行歌「ヨイトマケの唄」などにも影響を与えたようです。聞き慣れた節ですが、元歌となるとグッと素朴でシンプルですね。技巧なんかにとらわれず、しっかり労働の良さを表現できればと思い悩みました。
詞:平戸節(勇魚節)
五島沖から 漕ぎ出す船は
平戸がよいか なつかしや
エンヤラヤノヤー エンヤラヤノ
エンヤラヤノ エンヤラホイノサ
月は傾く 平戸の沖で
勇魚取る子の 櫓の速さ
エンヤラヤノヤー エンヤラヤノ
エンヤラヤノ エンヤラホイノサ
男なりゃこそ 船底まくら
月に唄うは 平戸節
エンヤラヤノヤー エンヤラヤノ
エンヤラヤノ エンヤラホイノサ-
Hiroshima Kiyari Uta 広島木遣り唄
Hocchose Bushi ホッチョセ節
Min’yo channel 1010: HOCCHOSE BUSHI
ホッチョセ節
ア ホッチョセ ホッチョセ
さまと旅すりゃ 月日も忘れ
鶯が啼く 春じゃそな
ここは山家じゃ お医者は無いで
可愛い殿さを 見殺しに
Hokkai Bon Uta 北海盆唄
Honen Koi Koi Bushi 豊年こいこい節
Honjo Oiwake 本荘追分
Honjo Oiwake 本荘追分
Horie Bon Uta 堀江盆唄
Iccha Bushi いっちゃ節
Min’yo channel 1010: ICCHA BUSHI
-from Chiba, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「いっちゃ節」
ー千葉県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ーかつて房州一帯で唄われていた舟唄でした。海女小屋が点在する白浜海岸では、海女達が焚火を囲んで疲れを癒す時など好んで唄われたといいます。のちに下総地方を中心に陽気な酒盛り唄として人気を得ます。この「イッチャイッチャイッチャサット」という囃子言葉にのせられて、開放的な歌詞を赤裸裸に楽しく唄えるのがいいですね。千葉の「行徳音頭」、福島の「かべぬり甚句」ともよく似た旋律です。
いっちゃいっちゃ節
Imogarabokuto いもがらぼくと
-Japanese folk song from Miyazaki, Japan
-music by Naoyoshi Ozawa, lyric by Kinjiro Ono (1954)
-shamisen = honchoshi on C
-“IMOGARA” is a stem of taro (potato), “BOKUTO” is a sword. You can’t hurt anyone with a soft stem sword. “Imogara Bokuto” is a good-natured person, which represents boys from Miyazaki area.
てんてんの「いもがらぼくと」
ー宮崎県の民謡
ー作詩 小野金次郎
作曲 小沢直与志
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー昭和29年。宮崎市30周年の記念に、市が新しいイメージソングをと公募によって歌詞を募集。その中の優秀作が「いもがらぼくと」が出来上がりました。
ー「いもがらぼくと」は日向の男性の代名詞で、里芋の茎で作った木刀のこと。見掛けは頼もしく立派だが、中は空洞でたたいても痛くないという、お人よしの人柄を指しています。いっぽうの「日向かぼちゃ」は名産のカボチャを指し、ちょっと見には色が黒くて、小ぶりで派手さはないが、その実おいしさは最高、しかも芯のしっかりしている働き者。そんな日向乙女を例えているそうです。
てんてんメモ:
宮崎弁の楽しい歌詞とにぎやかな曲調で、宴席や祝いの座に欠かせない唄として親しまれているそうです。歌謡曲っぽいところはどうしてもありますが、素朴さと生活感がにくめない心あったまる唄だと思います。
詞:いもがらぼくと
腰の痛さよ山畑開き 春は霞の日の長さ
焼酎五合の寝酒の酌に おれも嫁女がほしゅなった ヤレ
もろたもろたよいもがらぼくと 日向かぼちゃのよか嫁女
ジャガジャガマコチ エレコッチャ
鞍に菜の花ヒャラヒャラヒャット 七つ浦から赤毛布
可愛嫁女はシャンシャン馬よ 今年ゃ田植えも二人連れ ヤレ
もろたもろたよいもがらぼくと 日向かぼちゃのよか嫁女
ジャガジャガマコチ エレコッチャ
Ina Bushi 伊那節
Ise Ondo 伊勢音頭
Iso Bushi 磯節
Isohama Bon Uta 磯浜盆唄
Isohara Bushi 磯原節
Min’yo channel 1010: ISOHARA BUSHI
磯原節
作詞:野口雨情 作曲:藤井清水
末の松波 東は海よ
吹いてくれるな 潮風よ
風に吹かれりゃ 松の葉さえも
オヤこぼれ松葉に なって落ちる
Itako Jinku 潮来甚句
-Japanese folk song from Ibaragi, Japan
-shamisen = niagari on D
-Sometimes ITAKO ONDO and ITAKO JINKU are played as one song, called “AYAME ODORI”. It’s performed with dancers in the Annual Itako Ayame (Iris) Festival.
-From late May till the end of June, you can enjoy the beauty of around one million purple, yellow, and white iris plants of 500 different varieties blooming around Itako
てんてんの「いたこ甚句」(あやめ踊り)
ー茨城県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー茨城県の南部の港町・潮来は、奥州からの米の中継地として栄えたところでした。その花柳界で歌われてきたお座敷唄が「潮来音頭」と「潮来甚句」です。
てんてんメモ:
潮来の音頭と甚句はそれぞれ別に歌われることが多いのですが、続けて演奏される場合は「潮来あやめ踊り」となり、美しい踊り子があやめの花のように舞います。
もともと本調子であったようですが、ここでは二上りで唄いました。にぎやかですが、しっとりとした粋な戯れ唄です。返し唄の部分はいつまでも囃していたい気分にさせてくれます。
詞:潮来甚句
「山中通れば鶯が 梅の小枝に昼寝して
ヤレ咲け咲けと泣くわいな」
揃うた揃うたよ 足拍子手拍子
秋の出穂より ヤレよく揃うた
「潮来通いの船ならば 津の宮河岸から帆を上げて
潮来の河岸へと乗り込め 乗り込め」
潮来出島の 真菰の中に
あやめ咲くとは ヤレしおらしや
「恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす」
Itako Ondo 潮来音頭
-Japanese folk song from Ibaragi, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「いたこ音頭」
ー茨城県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー茨城県潮来市の民謡。囃し言葉から「ションガイ節」または「潮来節」とも呼ばれます。水郷潮来あやめまつりでの「菖蒲おどり」では、『潮来甚句』と共に歌われています。
てんてんメモ:上の句を音頭が歌い、下の句を別の人が歌い、更に返しを付けるといった歌い方をすることから「音頭」といわれているようです。あやめが歌詞に何度も出てきます。美しく気高いあやめの花にちなんだステキな唄です。
詞:潮来音頭
潮来出島の真菰の中で アリャセー
あやめ咲くとは しおらしや ションガイ
「しおらしや あやめ咲くとはしおらしや ションガイ」
私ゃ潮来のあやめの花よ アリャセー
咲いて気をもむ 主の胸 ションガイ
「主の胸 咲いて気をもむ主の胸 ションガイ」
花をひともと忘れてきたが アリャセー
あとで咲くやら 開くやら ションガイー
「開くやら あとで咲くやら開くやら ションガイ」
Itokuri Uta 糸くり唄
-Japanese folk song from Nagano
-Shamisen = niagari on C
てんてんの「いとくり唄」
ー長野県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー信州諏訪の製糸工場で歌われた「エーヨー節」が元唄。
ー現在では地元の盆踊り唄となり親しまれています。踊りながら四ッ手拍子を打って踊るので「四ッ打ち」とも言われるそうです。
てんてんメモ:
まゆを煮て糸を取る座繰(ざぐ)りの糸取りが唄ったとされます。製糸工場で働く女工さんが、グツグツ煮える湯のなかで、一本ずつ糸を丁寧に拾い上げるという相当根気のいる作業です。唄でもうたっていなければやってられないのではなかったのでしょうか。そんな働き者の女工さんに想いを馳せながら三味線で唄ってみました。
詞:糸繰唄(エーヨー節)
どうだ姉さん 糸目はでるか
糸目どころか 汗がでる
Itsuki No Komori Uta 五木の子守唄
Iwai Medeta 祝いめでた
Iwamuro Jinku 岩室甚句
-from Niigata, Japan
-shamisen = Niagari on D
てんてんの「岩室甚句」
ー新潟県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー江戸時代北国街道沿いの宿場町として栄えた岩室は古くから鉱泉が湧き、湯治場として賑わった土地です。妓楼もあり、その芸妓たちがお座敷の騒ぎ唄として「岩室甚句」を唄ったそうです。
てんてんメモ:
大好きな唄です。その風情のある旋律を聞く度に、遠い新潟の温泉町を思い浮かべていました。ダイロ(蝸牛)はかたつむりのことです。たくさんの年貢米を納めなくてはならない貧しい民衆をうたっているんだそうです。
詞:
おらがヤァー若いとき 弥彦詣りをしたればナァー
馴染が見つけて 寄りなれと言うたども
嬶がいたれば 返事がならぬ (ハヨシタヤ ヨシタヤ)
石瀬ヤァー 岩室 片町ゃ山だ
前の濁り川 すっぽん亀の子 どじょうが住む
蝸牛ヤァー 蝸牛 蝸牛 角出せ蝸牛
角を出さぬと 曽根の代官所へ 申し上げるが いか蝸牛
Iyasaka Ondo いやさか音頭
Min’yo channel 1010: IYASAKA ONDO
姉こちゃ向け かんざし落ちる
アーイヤサカサッサ
かんざし落ちないナ 顔見たい
アリャ顔見たい 落ちないナ顔見たい
アーイヤサカサッサ
十七八(じゅうしちはち)なら 山さもやるな
アーイヤサカサッサ
山にゃ人さすナ 虫がいる
アーイヤサカサッサ
Iyo Bushi 伊予節
Izumo Ondo 出雲音頭
Joban Tanko Bushi 常磐炭坑節
Jonkara Kyu Bushi 津軽じょんから旧節(弾き語り/手踊り練習)
Kabe Nuri Jinku かべぬり甚句
Min’yo channel 1010: KEBE NURI JINKU (shamisen=honchoshi)
“Wall Plastering Song” from Fukushima
Watch how Master Kikuchi dance on this song:
https://www.youtube.com/watch?v=JspPC…
相馬壁塗甚句(相馬節) 福島県民謡
ハアー
相馬中村の新開楼が焼けた ナアナンダネ
焼けたその名で サイショ 花が咲く ナアナンダネ
ハアー
相馬中村は石屋根ばかり ナアナンダネ
かわらないないので サイショ 人が好く ナアナンダネ
Kagoshima Han’ya Bushi 鹿児島はんや節
Kagoshima Ohara Bushi 鹿児島おはら節
Kagoshima Yosakoi 鹿児島よさこい
Japanese folk song from Kagoshima, Japan
-Shamisen = niagarion D
-It was a very old work song
-YOSAKOI means “come at night”
Lyrics-
KIITE OSOROSHI
KAOMITE KOWASHI
SOOTE YASASHII
SATSUMA SAN
HA~ YOSAKOI YOSAKOI
てんてんの「鹿児島よさこい節」
ー鹿児島県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ーかなり古い唄で労作や田植えの際にうたわれていたものが後にお座敷唄に変化
ー曲名の「よさこい」は「夜に来い」の意でこれが高知に伝わって『よさこい節』となる
てんてんメモ:
土佐の高知の播磨橋で有名な「よさこい節」の元となったと言われる南方のクラシック「よさこい節」です。あっさりしていて、どことなく品があって、いいですよね。鹿児島に限らず九州の唄には遊び心満載で粋な唄がたくさんあります。「おはん」とか「にせどん」というコトバにいちいちドキューンと心を撃ち抜かれるんです.-
Kaigara Bushi 貝殻節
Karame Bushi からめ節
Kase No Yakko Odori 嘉瀬の奴踊り
Kawachi Ondo 河内音頭
from Yao area in Osaka (south/east), Japan
shamisen = niagari on C
very old narrative style of Bon dance song
-often with improvised lyrics
てんてんの「かわちおんど」
ー大阪府の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー大阪府八尾市を中心に全国各地で行われる口説形式の盆踊り歌。たくさんの流派や保存会などのグループがあり、歌詞が即興で作られることも多いと言われます。
エー さては一座の皆様へ
ちょいと出ました私は
おみかけ通りの悪声で ヨホーイホイ
まかり出ました未熟者お気に召すようにゃ
読めないけれど 七百年の昔より
唄い続けた河内音頭にのせまして
精魂こめて唄いましょ
ソラ ヨイトコサッサノ ヨイヤサッサ
エー 大和河内の国境
中にひときわ悠然と ヨーホイホイ
エンヤコラセドッコイセ
そびえて高き金鋼山よ 建武の昔大楠公
その名も 楠正成公 今に伝えた民謡
河内音頭と申します
聞いておくれよ荷物にゃならぬ
聞いて心もうきうきしゃんせ
気から病が出るわいな
唄の文句は小粋でも 私しゃ未熟で
とってもうまくもきっちり実際まことにみごとに読めないけれど
悪声な声のほととぎす
血をはくまでも つとめましょ
わたし自身、一度も盆踊りに参加したことはありませんが、昔からなじみの深い曲です。今回はじめてうたってみましたが、とにかく難しい。東北の唄とはまた違ったどくとくの味がありますね。どうやって唄っても、わたしの知っているようなあの独特なうなり声にはならないのです。
河内音頭にはまさに「なにわ」の芸。浪曲のように、とんとん語りドラマティックにうたいあげる。聞かせて効かせる作品です。
あと20年30年はうたいつづけて、自分のものにしようと考えています。
とにかくもっと練習して、声を張らずとも謡えるようになるのです!
Kesen Zaka 気仙坂
-Japanese folk song from Iwate, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Song for metal casting
Lyrics
KESEN ZAKA YAHA E~
NANASAKA YASAKA
KOKONOSAKA
TOSAKA ME NI YAHA E~
KANANA O KAKETE TAIRAMETA
SOREWA USO YO YAHA E~
GONINSOKU KAKETE TAIRAMETA
(YOITO SO RYA SANONA YO HOI)
てんてんの「けせんざか」
ー岩手県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー元は銭の鋳造作業中に歌われた労作唄
ー現在は岩手県を中心に、青森、宮城両県で広く唄われている祝い唄
ータタラを踏んで炉に風を送るときの労作唄「鋳銭坂」が「気仙坂」に変化した
ー「おいせ坂」とも呼ばれ、祝唄とし歌われる
てんてんメモ:
岩手の気仙坂は様々の唄の元唄となっているようです。地元では鋳銭坂の名のもと「気仙坂七坂八坂九坂」と歌い、あるところでは「燕は常屋の破風に巣をかけて金吹け金吹けと囀らせ」、そして宮城県の斎太郎節「松島の瑞巌寺程の寺もない。前は海後ろは山で小松原」となります。それが西根山まで伸びると「西根山日陰の平の遅桜、流れ出て皐月の女の脛に着く」という風雅な情景になっていきます。さらにこの唄が仙北平野を北に上って山懐の近くに伝わると、あねこもさの「桜花咲いての後に誰れ折らば、折りたくば尋ねてござれ沢雨に、別れるに糸より細く別れます」という繊細で美しい相聞歌にまで幅を広げてきたといいます。
民謡は歌われる地域によって様変りするのはよくあることです。仙北平野という限られた土地で、鋳銭坂、斎太郎節、常屋節から姉こもさ、などと題名も内容も多彩に変化しているのもなんとも珍らしいものです。
このように金山で働く荒くれ男の仕事唄が、海へ出て勇ましい舟漕ぎ唄になリ、雪深い平野部に入ると艶やかな恋唄にまで変貌を遂げることを見ても、唄はいつもその土地土地で暮らす人々の生活や心情と深く関わっているということがよくわかります。
詞:気仙坂
気仙坂ヤーハーエー
七坂八坂九坂
十坂目にヤーハーエー
かんなをかけて たいらめた
それはうそよヤーハーエ
御人足かけて たいらめた
ヨイトソーリャサ
ノナーヨーホーイ
どこのエナ様
今朝のしばれにどこさ行く
娘子だましの帯買いに
帯コ買うならば
地よく巾よく丈長く
結ぶところは鶴と亀
鶴と亀ヤーハエ
下るとこは下り藤
目出度いところは祝い松
ヨイトソーリャサァノー
ナーヨーホホエ
Kin Nyo Mu Myo キンニョムニョ
-Japanese folk song from Kumamoto, Japan
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「キンニョムニョ」
ー熊本県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー熊本花柳界の御座敷唄のひとつ。曲名は囃し言葉に由来していますが、意味は不明。
てんてんメモ:
キンニョムニョという囃子言葉がなんとも絶妙。個人的にはこんなナンセンスでへんてこりんなコトバが大好きです。「ポンポコニャ」もしかり、「おてもやん」に出てくるアカチャカベッチャカチャカチャカチャ〜などなど。九州、とくに熊本民謡の中にはたくさんの言葉あそびがあります。とても洒落てますよね。
詞:キンニョムニョ
肥後の駒下駄 キンニョムニョ
血達磨大川 加藤清正 キンニョムニョ
毒饅頭 キクラカチャカポコ チョイトキナヨ
片山木陰に キンニョムニョ
身は時鳥 焦がれて鳴く声 キンニョムニョ
聞かせたい キクラカチャカポコ チョイトキナヨ
Kinkirakin キンキラキン
Japanese folk song from Kumamoto, Japan
-Shamisen = niagari on D
-KINKIRAKIN refers textiles woven with gold and silver threads or expensive fabric
-In the Edo period, when a ban on luxury was initiated, wearing “KINKIRAKIN”, expensive silk clothes was prohibited
-Ordinary people had a strong antipathy against this law, so they satirized Heitazaemon Hori (chief retainer of the Kumamoto clan)
calling his nickname; “GANEMASA DON”, because he walked bowlegged
-This song has some relish of sarcasm
Lyrics:
HIGO NO KUMAMOTO
KINKIRAKIN NO GOHATTO GOHATTO BAI
(SORA KINKIRAKIN)
KINKIRAKIN TAEBA
KUBI GA NAI
SOREMO SOKAI KINKIRAKIN
KINKIRAKIN NO GANEMASA DON
GANEMASA DON NO YOKO BAI BAI
てんてんの「キンキラキン」
ー熊本県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー熊本城下で旧藩時代から歌われていた古民謡
ー江戸中期に肥後藩で出された奢侈禁止令に対する風刺の唄
ーキンキラキンは金綺羅錦で、豪華な絹物のことで、藩の財政立て直しのためにキンキラを着ることは禁止されていた
ー歌詞の中の「がねまさどん」とは贅沢禁止を推進した家老、堀平太左衛門のあだ名で、ガニ股だったために「がねまさどんの横ばいばい」と囃された
てんてんメモ:
肥後熊本藩6代藩主細川重賢公の時代の「宝暦の改革」(1751-1763)による倹約令を風刺して生まれた民謡といわれています。押さえつけられた庶民の静かな抵抗の意思が、軽快でコミカルな調子にのせて唄われています。家老だった堀平太左右衛門は武士道を貫き、一徹さゆえに年具の取り立てなどに厳しくあたり、反感を持たれてしまったようです。「ふざけんじゃねえ、家老なんかガニまたのくせにうるせえ!」てな気分で戯れ合いながら唄ってたんでしょうね。まさに、そんな感じの曲です。いつの世にも飲んで唄ってパアーッと忘れたいことがあるんです。
詞:キンキラキン
肥後の熊本 キンキラキンな御法度
御法度バイ ソラキンキラキン
キンキラキン唄えば首がない
それもそうかいキンキラキン
キンキラキンのがねまさどん
がねまさどんの横バイバイ
肥後の刀の 下げ緒の長さ
長さバイ ソラ キンキラキン
まさか違えば玉襷
それもそうかいキンキラキン
キンキラキンのがねまさどん
がねまさどんの横バイバイ
おらが稚児さんば こなさば こなせ
こなせばい ソラ キンキラキン
腰の朱鞘は伊達じゃない
それもそうかいキンキラキン
キンキラキンのがねまさどん
がねまさどんの横バイバイ
–
Kisarazu Jinku 木更津甚句
Kiso Bushi 木曽節
Kiyo Bushi 喜代節
Kochi Machi Dukushi 高知町づくし
Koka Tsumi Uta 紅花摘唄
Japanese folk song from Yamagata, Japan
-This song was created by an unknown composer in 1916
-Shamisen = honchoshi on C
-Safflower picking song
-Safflower that originates in South and West Asia and was introduced to Japan in the 6th century is called BANIHANA (or KOKA) in Japanese. It symbolizes Yamagata Prefecture.
-Back in the old days the flower was mainly used as dye but now they also turn it into food products
-Geisha girls from Kyoto would paint their lips with Benihana and rich nobles wore kimono dyed with the flower
-The Safflower Festival is held every July in Yamagata.
Lyrics:
CHITOSE-YAMA KARA NA
KOKA NO TANE MAITA YO
SOREDE YAMAGATA HANA DARAKE
(SA~SA TSUMASHARE TSUMASHARE)
てんてんの「紅花つみ唄」
ー山形県の新民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー紅花はトゲのあるアザミに似た黄色い花で、古くは末摘花(すえつみばな)などとも呼ばれた
ーもともと紅花摘みの作業で歌われていた唄には決まった節がなかったので、大正5年に開催された共進会の余興として山形市の小学校長が作ったとか、花柳界で作られたとかいわれているが定かではない
ー昭和7年、加藤桃菊がNHK仙台放送局から初放送して、一躍有名になった
ー最大のベニハナ生産地であるのが山形市高瀬地区で毎年7月に「紅花摘唄全国大会コンクール」開催される
てんてんメモ:
紅花にかなりの棘があることから、早朝のまだ花に朝露が残っている頃から摘んだほうが肌に触れても痛くないよ、という歌詞もあります。のどかにみえても実はたいへんな苦労があり、紅花栽培に関わる人々の素直な気持ちがこの唄のなかにあります。
え?これも新民謡??知らなかった!誰がつくったのかわからない、というところにまたこの唄の良さがあります。新民謡であれ、昔からの唄であれ、歌い継がれ、愛されて続けていることには変わりないのですから。誰がいつ作ったのかということにはわたしはまったく興味を持ってません(追伸:歴史を知りたいという方のためにここにも情報を載せていますが、ネットや本で調べたものです)。ずっとずっと歌い継がれる唄であってほしいと願います。
詞:紅花摘唄
千歳山からナ 紅花の種まいたヨ
それで山形 花だらけ
(サァーサァ ツマシャレ ツマシャレ)
咲いた花より 見る花よりもヨ
摘んで楽しむ 花の唄
(サァーサァ ツマシャレ ツマシャレ)
明けぬ内からナ 畑辺に行きてヨ
見れば美し 花明かり
(サァーサァ ツマシャレ ツマシャレ)
–
Kokiriko Bushi こきりこ節
-Japanese folk song from Toyama, Japan
-Shamisen = niagari on D
-One of the oldest and well-known min’yo
-Kokiriko are short, thin lengths (about 23cm) of bamboo that strike together while they are dancing
-In ancient times Kokiriko Bushi was performed by Gokayama villagers in Toyama prefecture
-Originally, it was a form of prayer for bountiful harvests
KOKIRIKO BUSHI Lyrics:
こきりこのたけは KO KI RI KO NO TA KE WA
しちすんごぶじゃ SHI CHI SU N GO BU JA
ながいはそでの NA GA I WA SO DE NO
かなかいじゃ KA NA KA I JA
おどりたきゃおどれ O DO RI TA KYA O DO RE
なくこをいこせ NA KU KO O I KO SE
ささらはまどの SA SA RA WA MA DO NO
もとにある MO TO NI A RU
むかいのやまに MU KA I NO YA MA NI
なくひよどりは NA KU HI YO DO RI WA
ないてはさがり NA I TE WA SA GA RI
ないてはあがり NA I TE WA A GA RI
あさくさがりの A SA KU SA GA RI NO
めをばさます ME O BA SA MA SU
あさくさがりの A SA KU SA GA RI NO
めをさます ME O SA MA SU
MA DO NO SAN SA WA DE DE RE KO DEN
HA RE NO SAN SA MO DE DE RE KO DEN
筑子の竹は七寸五分じゃ 長いは袖のカナカイじゃ
踊りたきゃ踊れ泣く子をいこせ ささらは窓のもとにある
向の山に啼く鵯は 啼いては下がり啼いては上がり
朝草刈りの目をば覚ます 朝草刈りの目をば覚ます
Translation
The bamboo clapper (kokiriko) is
Seven and a half inches long
If made longer
It will catch on the sleeve of the kimono
In the nearby mountain
The bulbul birds are singing
They cry out as they dive
And again as they rise
In the nearby mountain
Something shimmers
Is it the stars, fireflies or
beetles which are flickering
https://bachido.com/school/kokiriko-bushi
てんてんの「こきりこ節 」
ー富山県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー五箇山地方を代表する全国的に有名な古謡
ー田植えや稲刈りの間に行われた日本の伝統芸能である田楽や田踊りとして発展した
ー「こきりこ祭」では、「しで踊り」と呼ばれる女性による奉納舞や、烏帽子に狩衣姿の男性がささらを持って舞う「ささら踊り」などが唄に添えられる
ー古文献にも記載される日本の民謡の中でもっとも古い民謡とされる
ー「こきりこ」は放下といわれる大道芸の一種に使用した竹のことで、七寸五分(約23センチ)に切ったすす竹2本を指で回し打ち鳴らす
てんてんメモ:
こきりこ節は日本で一番古い民謡です。こきりこは五穀豊穣を祈り、百姓の労をねぎらうため、田植えや稲刈りの間に行った踊りであったようです。ごくごく素朴な唄ですが、多くの人に愛され唄い継がれてきました。
詞:筑子節
窓のサンサは デデレコデン
ハレのサンサも デデレコデン
こきりこの竹は 七寸五分じゃ
長いは袖の かなかいじゃ
踊りたか踊れ 泣く子をいくせ
ササラは窓の もとにある
向いの山に 鳴く鵯は
鳴いては下がり 鳴いては上がり
朝草刈りの 眼をさます
朝草刈りの 眼をさます
窓のサンサは デデレコデン
ハレのサンサも デデレコデン
Kome Bushi 米節
-Japanese folk song from Miyagi, Japan
-Music by Nosho Omura, Lyrics by Masato Fujita, Arranged by Tenpu Mikado (published in 1935)
-Shamisen = niagari on C
てんてんの「米節」
ー宮城県の新民謡
ー作詞:藤田まさと 作曲:大村能章 編曲・補作詞:ミカド天風
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー藤田まさと作詞、大村能章作曲の「博多小女郎浪枕」のメロディーをそのまま使用した替え唄。昭和10年、米を称える祝い唄として全国に普及しました。
てんてんメモ:
何度もここで言いますが、歌謡曲のような新民謡というジャンルはとても苦手です。三味線の手をつけるのが容易でない上に、旋律がとてもメロディックなので歌いにくいのです。でも、流行歌としてはやるだけのことはあり、いい歌には違いありません。なんとなくもどかしい感じが残ってしまうのが残念でなりません。
詞:米節
米と言う字を 分析すればよ
八十八度の 手がかかる お米一粒 粗末にゃならぬ
米は我らの 親じゃもの
米のなる木で 作りし草鞋を
踏めば小判の 跡がつく 金のなる木が ないとはうそよ
辛抱する木に 金が成る
千代に八千代に 変わらぬものはよ
尾上 高砂 曾根の松 わしとおまえは 二葉が松よ
色も変わらず 末永く
Kome Togi Uta 米とぎ唄
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Rice washing song in Akita Prefecture
-Akita, known as a rice country, it is also famous for its variety of locally brewed sakes. The cold allows for optimum brewing conditions during fall and winter – the traditional seasons for producing sake.
-Sake brewery workers manually wash rice in the icy water. they time rice-steeping by singing “Kome Togi” song. There are a number of processes involved in brewing sake, and “UTA,” or chants by sake-makers, were sung to match each stage.
-Requires a real heavy labor in each brewing process. They still use centuries-old methods. This handmade, high-quality sake embodies the tireless Japanese work ethic.
てんてんの「米とぎ唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー酒造りの際に歌われる酒屋唄のひとつで、米を磨ぐ作業時に歌われました。
てんてんメモ:
秋田では米の収穫のあと、冬に酒の仕込みをします。歌詞にもあるとおり、寒中に大きな木製の桶に水を張り、ふんどし姿の男衆が寒さに耐えながら必死で米とぎをしたそうです。
こうして歌い継がれた仕事唄にはしみじみとした味わいがあり、作業にたずさわった人々の賢明な思いが唄のなかから伝わってきます。
詞:秋田米とぎ唄
米とぎの ヤーヨイ 始まるときは鶴と亀
鶴亀がヤーヨイ 流しに降りて 舞い遊ぶ
ヨイトコーリャ 舞い遊ぶ
米とぎは ヤーヨイ 楽だと見えて楽じゃない
寒中にもヤーヨイ 裸足に裸 楽じゃない
ヨイトコーリャ 楽じゃない
Komori Uta 江戸の子守唄
Min’yo channel 1010: EDO NO KOMORI UTA
ねんねんころりよ
おころりよ
坊やはよい子だ
ねんねしな
Komori Uta (2) 中国地方の子守唄
Min’yo channel 1010: CHUGOKU CHIHO NO KOMORI UTA (lullaby 2)
ねんねこしゃっしゃりませ
寝た子のかわいさ
起きて泣く子のねんころろ
つらにくさ
Konpira Fune Fune 金比羅船々
-Japanese folk song from Kagawa (Sanuki), Japan
-shamisen = niagari on D
-The song being sung is a play on words in Japanese, and doesn’t really have any meaning. Konpira is a famous Shinto shrine on the island of Shikoku dedicated to the protection of boats and sailors. (It is famous because the main shrine hall is at the top of about 800 steps.)
-“Kompira Fune Fune” is also the most famous Ozashiki-Asobi (Games Played at Japanese-Style Parties) because it’s a simple.
-This is a Japanese party/drinking game played by Maiko and Geiko (Geisha) with their clients at tea houses…. https://www.youtube.com/watch?v=Tv0y8asP-lM
-Here are the lyrics of the song:
Konpira Funefune (Konpira boat boat)
Oite ni hokakete (Raise the sail on the ship)
Shurashushushu (This has no meaning. It’s the Japanese equivalent of La, La, La, La)
Mawareba Shikoku Wa (Go around Shikoku)
Sanshuu Nakanogori (Sanshu – old name of Kagawa Prefecture Nakanogori – province name)
Zouzusan Konpira Daigonken (Zozu Mountain Konpira Shrine Daigongen — Daigongen is the diety enshrined at Konpira Shrine)
“Ichido mawareba” (Go around again)
Kotsu Kotsu Bushi コツコツ節
Kubota Bushi 久保田節
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Music by Teiji Nagasawa, Lyrics by Masasuke Kodama, published in 1952
-Shamisen = niagari on C
てんてんの「久保田節」
ー秋田県の新民謡
ー作詞:児玉政介、作曲:永沢定治
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー久保田は佐竹藩時代の城下町で、現在の秋田市。昭和25年、市長であった児玉政介が引退する際、記念に歌詞を作り、永沢がすでにあった唄の曲節を借りて替え唄にしたそうです。
てんてんメモ:
新民謡だけあって、やはり古い作業唄と比較にならないほどの洗練さと精巧さでつくられた曲。あまりに美しくよくできていて、これ以上には仕上がらないといっていいでしょう。上手には歌えませんが、きっちりと歌えたとは思います。
詞:久保田節
嶽の白雪 朝日で溶ける 溶けて流れて アレサエー 旭川
Kuju Kogen 久住高原
-Japanese folk song from Oita, Japan
-Music/Lyrics by Shigemaro Yamashita, published in 1927
-Shamisen=honchoshi on C#
Lyrics
KUJU TAISEN
ASAHI NI HARETEUMA WA INANAKU
KUSA SENRI
KUSA SENRI
KUJU KOGEN
SUSUKI NI KURETE
ASO NO ITADAKI
KUMO SHIZUMU
KUMO SHIZUMU
てんてんの「豊後追分」
ー大分県の新民謡
ー三味線弾き語り:本調子、五本調子
ー作詞・作曲:山下彬麿
ー昭和2年、別府亀の井ホテルの初代社長油屋熊八が弁護士の山下に依頼した観光宣伝用の新民謡
ー久住高原は大分県中西部にある広大な高原で、主に採草や放牧に利用されている
てんてんメモ:
新民謡でありながら、とても味わい深い雄大な追分です。歌詞がなくとも旋律だけで、広々とした空間、そしてある寂寥感が伝わってきます。晩秋の久住高原は小麦色のうねりが果てしなく続き、はるか遠くに雄大な阿蘇の山が神々しく見えるそうです。唄っているだけで、すぐ目の前にその光景が浮かびます。ここでの三味線はできるだけ旋律の邪魔しないようにアドリブで少しだけ入れてみました。
詞:久住高原(豊後追分)
久住大船 朝日に晴れて
駒はいななく 草千里 草千里
久住高原 すすきに暮れて
阿蘇のいただき 雲しずむ 雲しずむ
Kuma No Roku Choshi 球磨の六調子
-from Kumamoto, Japan
-shamisen = sansagari on D
てんてんの「球磨の六調子」
ー熊本県の民謡
ー三味線弾き語り:三下り、六本調子
ー奄美の民謡 六調が牛深を経由して球磨川の流れをさかのぼって、人吉・球磨に伝わる球磨の六調子という民謡になりました。この唄は、球磨地方の祝い唄となって人々に親しまれてます。
てんてんメモ:
かつて球磨では、祝儀に限らずすべてが焼酎で始まったそうです。焼酎の次に出るのが、この唄!やはりわたしも焼酎をたしなみながら唄うのが礼儀というものでしょうか。スタジオには酒類を常備していないので、これから家でゆっくり焼酎をいただきながら「六調子」を楽しみたいと思います。
詞:球磨の六調子
球磨で一番は 青井さんの御門
前は蓮池 桜馬場 ヨイヤサ
田舎庄屋どんの 城下見物見やれ
麻の袴を後ろ低う前高こう
ひっつり ひっぱり ひっからげて
ごんぼづとやら やまいもづとやら
いなわせて かるわせて
相良城下を あっちゃ びっくり こっちゃ びっくり
びっくり しゃっくり しゃじゃめくところを
あらま笑止や 虎毛の犬が
庄屋どん うち噛もちゅうて吠えまわる ヨイヤサ
Kuroda Bushi 黒田節
Kuroishi Yosare Bushi 黒石よされ節
Kuru Kuru Bushi くるくる節
Min’yo channel 1010: KURUKURU BUSHI
「紙漉き唄」として唄われた歴史の古い「祝い唄」で、一関地方をはじめ、宮城県県北でも広く唄われている。
くるくるとナーくるくるとナーハーヨー
車座敷にいながれてヤートーセー
いながれていながれて
下戸も上戸も皆なびく
くるくると くるくると
今日もくる明日もくる
Kurume Hataori Uta 久留米機織唄
Kusa Tori Uta 草取り唄
Japanese folk song from Mitagi, Japan
-Shamisen = honchoshi on D
-This is a song for weeding in rice fields
Lyrics:
HA~ KOSHI NO ITASA YO (KORA YO)
KONO HI NO NAGASA
HAYAKU AGARE YA
HAYA TABAKO
てんてんの「田の草とり唄」
ー宮城県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー真夏の草取り作業は水田にはびこった雑草を手で取り除く一日がかりの重労働
ー「おもだか」は葉に特徴があり可憐な小さな白い花の咲く雑草で、近世では除草剤の発達によりほとんどの田んぼでは見られなくなった
てんてんメモ:
草取りはご存じのように背中を折り曲げての単純な重労働。辛さを切り抜けるには唄でもうたわなければやってられません。その気持ちは少しでも農作業をしたことのある人なら誰でも経験があるはず。仕事と音楽との関わりはズンと奥深いのです。うたは、人の心と身体を動かすのには欠かせない存在なのです。
詞:宮城田の草取り唄
ハア〜
腰の痛さよコラヨ この日の長さ
早くあがれや 早タバコ
ハア〜
わたしゃおもだかだよ 田の中育ち
稲のもとばり 見て暮らす
(ハアーイッテキテサッサ)-
Kusatsu Bushi 草津節
Kusatsu Kouta 草津小唄
Kusatsu Yu Momi Uta 草津湯もみ唄
Min’yo channel 1010: KUSATSU YU MOMI UTA
草津よいとこ 一度はおいで
ア ドッコイショ
お湯の中にも コーリャ
花が咲くよ チョイナ チョイナ
お医者さまでも 草津の湯でも
ア ドッコイショ
惚れた病は コーリャ
治りゃせぬよ チョイナ チョイナ
Kushikino Sanosa 串木野さのさ
-Japanese folk song from Kagoshima, Japan
-Shamisen = honchoshi on C
てんてんの「くしきのサノサ」
ー鹿児島県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー明治の頃、マグロ船の漁師たちが唄の調子が波に乗るように唄ったそうです。
ー詩型は5・7・5・7・5・7・5・7・5調で最後に「さのさ」で締めくくられます。
てんてんメモ:
「さのさ」は座敷唄ではありますが、座興的な賑やかなものというより、しっとりとうたってその場の人々をしみじみとさせることもできます。串木野さのさは掛歌として唄い継がれ、百二十余りの歌詞があるそうです。たくさん素敵な詩のなかでどれを唄おうかと悩みました。
詞:串木野さのさ
百万の敵に卑怯はとらねども 串木野港の別れには
思わず知らず胸せまり 男涙をついほろり サノサ
夕空の 月星ながめてほろりと涙 あの星あたりが主の船
とびたつほどに思えども 海をへだててままならぬ サノサ
落ちぶれて 袖に涙のかかるとき 人の心の奥ぞ知る
朝日を拝む人あれど 夕日を拝む人はない サノサ
Kushimoto Bushi 串本節
Kuwana No Tonosama 桑名の殿様
Mamurogawa Ondo 真室川音頭
Mate Tsuki Uta まてつき唄
-Japanese folk song from Oita, Japan
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「馬刃突唄」
ー大分県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー大分県北部に伝わる馬刃(マテ)貝漁の作業唄。沖合いで船の上から突いて獲ります。漁期は厳冬の期間であるために、寒さしのぎと威勢づけのために唄ったようです。
てんてんメモ:
マテ突き漁業は海底に頭を数センチほど出している貝に専用の針で刺していきます。といっても、重さ約30キロもする鉄の突き棒を水深10メートルまで鉄棒が海底に投げ入れ、引き上げたり落としたりの作業を繰り返します。それも真冬の作業です。50回も続けると、腕が上がらなくなるほどの重労働だといわれています。一体どんな気持ちで歌ったんだろうか。辛くて辛くて仕方がないという気持ちが曲ににじみ出てる気がして、胸が痛みます。
詞:マテ突き唄
アリャ 豊後北江のヨーイ マテ突き音頭
アリャ 後が続けばみな勇む
コリャ サッサノヤレコノ ヨーイヨーイヨーイ
アリャ 嫌じゃ母さんヨーイ 馬刀貝突きゃ嫌じゃ
アリャ 色も黒うなりゃ腰ゃかがむ
コリャ サッサノヤレコノ ヨーイヨーイヨーイ
アリャ 寒い北風ヨーイ 冷たいアナジ(北西の風)
アリャ 吹いて温いのがマジ(南東)の風
コリャ サッサノヤレコノ ヨーイヨーイヨーイ
Misasa Kouta 三朝小唄
Japanese folk song from Tottori, Japan
-Music: Shipei Nakayama / Lyrics: Ujo Noguchi
-It was premiered on August, 1927 and released in 1929
-Shamisen = honchoshi on C
-Misasa Hot Spring was discovered in 1164, and is the most famous in Tottori.
-It is said that “staying three nights and three mornings at Misasa Onsen (three mornings hot spring) will cure any disease.” It is one of the best hot spring resorts in the Sanin Region
Lyrics:
NAITE WAKARE RYA
SAISHO SORA MADE E
YOITO YOITO SANO SA~ KUMORU
KUMO RYA MISASA GA
YARE MISASA GA
AME TO NARU AME TO NARU
てんてんの「みささ小唄」
ー鳥取県の新民謡
ー作詞:野口雨情・作曲:中山晋平
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー昭和2年に鳥取県倉吉町教育会主催の音楽舞踊演奏会で発表され、4年4月に葭町二三吉がレコードを発表
てんてんメモ:
三朝は山陰道の古い温泉地。お湯に浸かってほっこりしたら、ご機嫌でいっぱいやりながら思わず唄いたくなる曲です。にしては、ちょっと難解かなあ。やっぱり草津節くらいのんびりしていた方が、酔っぱらいにはちょうどいいかもしれません。やはり温泉宿で粋な芸者さんにうたってほしくなるような曲、といった感じでしょうか。「いづもの帰りにゃまたおいで〜」といった三味線なしで歌うところは、みんなの手拍子なんかでパアーッと盛りあがりそうです。さすが、中山先生。はい、ぜひ宴会ではそうさせていただきます。
詞:三朝小唄
泣いて別れりゃ サイショ空までエー
ヨイトヨイトサノサ 曇る
曇りゃ三朝がよ ヤレ三朝がよ
雨となるヨー
三朝三朝と サイショ皆様エー
ヨイトヨイトサノサ いやる
恋の懸橋よ ヤレ懸橋よ
あればこそヨー
「ハ出雲の帰りにゃ 又おいで
寄らずに帰るは 二心
その時ァ私が 追ってくヨー」
三朝湯の神 サイショ二人がエー
ヨイトヨイトサノサ お好き
一人ゃ寝しゃせぬよ ヤレ寝しゃせぬよ
帰しゃせぬヨー-
Miyazu Bushi 宮津節
Miyazu Bushi 宮津節(字余り)
Japanese folk song from Kyoto, Japan
-Shamisen = honchoshi on D
-Miyazu (North-East Kyōto) is a port and used to be appreciated for its ‘red light’ district
-The song includes some risqué wordplay about a penniless man, but we can also understand that he does not feel penis less….
-Located in Miyazu City is Amanohashidate or the “bridge to heaven”, said to be one of Japan’s three most beautiful sights. The naturally formed land bridge is 3.6 kilometres (2.2 mi) long and covered in pine trees.
-The city also prospered as a kimono textile center for several hundred years, drawing buyers from Kyoto. Geisha also have a repertoire of amusing parlor games, called ozashiki-asobi .
-The living art of the geisha has been passed down in Miyazu for hundreds of years
てんてんの「みやづ節」
ー京都府の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー京都府の北、日本海沿岸の港町、宮津市付近の酒盛り歌
ー元禄のころから花柳界で歌われた御座敷唄
ー全国的によく知られている唄で、もとは「本調子甚句」と言われ「丹後の縮緬 加賀の絹…」の部分が本来の唄
ー熊本の「熊本甚句」(おてもやん)や愛知の「名古屋甚句」、山形の「酒田甚句」なんかと同系統で、原曲は「そうじゃおまへんか節」
てんてんメモ:
もともと宮津市は宮津湾に面して、船の往来や橋立もよく見え景観のよい場所でしたが、今ではすっかり海が見えなくなってしまいました。
京の祇園に負けないほどの芸奴衆が多く居た古の宮津。船乗り衆は「縞の財布が空になるまで景気良く遊んだ」ということを歌っています。ただの言葉遊びだとしても、なんだか歌ってて楽しいものです。いろんな風景や情景が目に浮かびますよね。
詞:宮津節(字余り)
〜丹後の宮津でピンと出した〜
京の金閣寺を 拝見なしたか御覧じなしたか
楠木天井の一枚板ではないか
萩の違い棚 南天床柱 名所名所
早野勘平さん 蓑着て笠着て
鉄砲担げて 火縄に火をつけ
猪撃ち御商売 二十四が前厄 三十が命の終わり
可愛いおかるさん
すこぶるべっぴん 誠に綺麗な若後家で
夫に別れた泣いた 泣いた 可哀想可哀想
丹後の縮緬加賀の絹
仙台平には南部縞 陸奥の米沢江戸小倉
丹後の宮津でピンと出した
–
Mogamigawa Funa Uta 最上川舟唄
-from Yamagata, Japan
-shamisen = honchoshi on C
-The Mogami River rises from southern Yamagata Prefecture and flows to the north. It is regarded as one of the three most rapid rivers of Japan. Water transportation once flourished on the river and carried local products. The boatman sing this song Mogami-gawa Funa Uta (boat song).
てんてんの「最上川舟唄」
ー山形県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー最上川の船頭たちがうたった舟唄だといわれています。山形在住の渡辺国俊が編詞、後藤岩太郎が編曲しました。
てんてんメモ:
山形民謡のなかでも、最上川舟唄は名曲です。拍子のついたコーラス部分と追分節とが絶妙に組み合わされた構成になっています。ちょっと新相馬節っぽいですね。いかにも、新民謡ならではのアレンジです。わたしは、この曲を尺八伴奏のみでのんびり唄うのが好きですが、今回ははじめて三味線をつけて挑戦しました。
詞:
ヨーイサノマカーショ エーンヤコラマーカセ
エーンヤァエーエヤァエーエ エーンヤァエード
ヨーイサノマカーショ エーンヤコラマーカセ
酒田行くから 達者でろちゃ
ヨイトコラサノセー
はやり風邪など ひかねよに
エーンヤァエーエヤァエーエ エーンヤァエード
ヨーイサノマカショ エーンヤコラマーカセ
股大根の塩汁煮
塩がしょぱくて 食らわんねちゃ
エーンヤァエーエ エーンヤァエード
ヨーイサノマカーショ エーンヤコラマーカセ
山背風だよ あきらめしゃんせ
ヨイトコラセノセー
おれをうらむな 風うらめ
エーンヤァエーエヤァエーエ エーンヤァエード
ヨーイサノマカショ エーンヤコラマーカセ
あの娘のためだ
なんぼ取っても タランコタンだ
エーンヤァエーエヤァエーエ エーンヤァエード
ヨーイサノマカショ エーンヤコラマーカセ…
Momisuri Uta 籾摺唄
Min’yo channel 1010: MOMISURI UTA
籾摺唄
挽けよナ 挽け挽け 挽くほど積るヨ
積んだるナ 俵はヨ チョイト菊模様
お米ナ 一粒も 粗末にするなヨ
八十八度のヨ チョイト 手がかかる
富士のナ 山ほどヨ お米を積んでヨ
とのやのナ 御亭主のヨ チョイト恵比寿顔
Monji Jinku 文字甚句
-from Miyagi, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「もんじ甚句」
ー宮城県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー栗駒山東南麓に伝わる明るくはずんだ騒ぎ甚句。秋田県仙北地方の「秋田甚句」が移入されて変化したものといわれています。
てんてんメモ:
とにksく活気のある楽しい調子で、太鼓や三味線の囃子にのった農村の情緒ある踊りが目に浮かぶすてきな唄です。
詞:文字甚句
甚句 アラ出た出た 座敷が狭い
狭い アラ座敷も サアサ広くなる
(チョイー チョイー チョイサ)
Mugi Uchi Uta 麦打ち唄
Min’yo channel 1010: TOKUSHIMA MUGI UCHI UTA
徳島麦打ち唄
阿波の藍ならヨ ヨホホーヤ 昔を今に
染まる色香は 変りゃせぬ
ヨホホーヤ トヨエ サー ウットケ ウットケ
山は焼けてもヨ ヨホホーヤ 山鳥ゃ飛ばぬ
可愛いわが子にひかされて
ヨホホーヤ トヨエ サー ウットケ ウットケ
鳥もハラハラヨ ヨホホーヤ
夜もほのぼのと 鐘がなります寺々に
ヨホホーヤ トヨエ サー ウットケ ウットケ
十八招けば 石でも粉になる
お庭にカラツは いけてない
ドシドシ もち上げて 打たシャンセ
Muroto Bushi 室戸節
Na Nya Do Ya Ra なにゃどやら (TORAJOSAMA)
Nagoya Jinku 名古屋甚句
Min’yo channel 1010: NAGOYA JINKU
-from Aichi, Japan
-shamisen = honchoshi on D
てんてんの「名古屋甚句」
ー愛知県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子 六本調子
ー名古屋あたりの民謡で,もともとは江戸から明治にかけて流行したお座敷唄。美声力士の「相撲甚句」が名古屋の芸者衆により三味線唄にアレンジされ、「名古屋甚句(尾張甚句)」となったものだといわれています。テンポがなんとも軽妙です。皮肉や洒落をおりまぜた「小唄」や「端唄」などにかなり近く、歌詞を即興でつくったりしながら遊び心も満載。大好きな曲なので、芸者気取りで本唄をうたってみました。
名古屋甚句
アーエ 宮の熱田の 二十五丁橋でエー
西行法師が腰をかけ 東西南北見渡して
これほど涼しいこの宮を
誰が「熱田」とヨーホホ 名を付けたエー
Nagoya Meibutsu 名古屋名物
-Japanese folk song from Aichi, Japan
-shamisen = honchoshi on C
てんてんの「名古屋名物」
ー愛知県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー花柳界で当時流行していた「本調子甚句」が名古屋にわたって「名古屋甚句」曲中の「なごやめいぶつ」として歌われるようになりました。「おてもやん」や「酒田甚句」などと同系統です。
てんてんメモ:
なごや弁が愛らしい、調子の良いお座敷唄です。
詞:名古屋名物
名古屋名物 おいて頂戴もに
すかたらんにおきゃせ
ちょっともだちゃかんと くだるぜも
そうきゃもそうきゃも何でゃあも
行きゃすか置ききゃすか どうしゃあす
お前はまこの頃 どうしゃあた
何処ぞに姫でも出来せんか
出来たら出来たと言やせも
私も勘考があるわゃあも
おそぎゃぜも
名古屋名物 おいて頂戴もに
すかたらんにおきゃせ
ちょっともだちゃかんと くだるぜも
そうきゃもそうきゃも何でゃあも
とろくさゃあこと言やあすなも
やっとかめなことあらすかえ
お前はまちょぽっと来やせども
お前さん家にはおれせんが
やあらしいこと止めてちょう
ゆめみるぜも
Nakano Kouta 中野小唄
Japanese folk song from Nagano, Japan
-Music: Shipei Nakayama / Lyrics: Ujo Noguchi
-This song is published in 1927
-Shamisen = honchoshi on C
Lyrics:
SHINSHU HIROKU MO
NAKANO GA NAKARYA
YOITO KORYA DOKKOI SANO SE SE SE~
DOKO NI HI NO TERU
DOKO NI HI NO TERU
MACHI GA ARU
MACHI GA ARU
KANAKA NAKANO KA
NAN SE KAN SE DOKKI SANO SE SE SE~
てんてんの「中野小唄」
ー長野県の新民謡
ー作詞:野口雨情・作曲:中山晋平
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー長野盆地北東にある中野市は、山ノ内温泉郷、志賀高原の玄関口であり、中山晋平の出身地である
ー昭和2年に藤間静枝の振り付けで発表された
てんてんメモ:
「カナカナカノカナンセ・・・」という独特の囃し言葉がなんだか楽しい新民謡です。尊敬する偉大な作曲家、中山晋平氏の生まれ故郷のための新曲ということで、かなりの力を注いだ作品と思われます。意気込みが、メロディーの複雑さに感じられますね。詩の二番からは、民謡っぽくチャンカチャンカの手で伴奏してみました。余計に旋律の音程が取りにくくて苦労しました。とにかく元気と気合いでやりきったという作品です。
中山先生も喜んでくれればいいですが。。。
詞:中野小唄
信州広くも 中野がなけりゃ
ヨイトコリャ ドッコイサノセッセッセ
どこに日の照る どこに日の照る
町がある 町がある カナカナカノカ
ナンセカンセ ドッコイサノセッセッセ
信州中野は お蚕どころ
ヨイトコリャ ドッコイサノセッセッセ
中野紬の 中野紬の
出る所 出る所 カナカナカノカ
ナンセカンセ ドッコイサノセッセッセ
仲のよいのに 誰が水差して
ヨイトコリャ ドッコイサノセッセッセ
町の真ん中に 町の真ん中に
川がある 川がある カナカナカノカ
ナンセカンセ ドッコイサノセッセッセ
–
Nambu Sakaya Motosuri Uta 南部酒屋もとすり唄
-Japanese folk song from Iwate, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Sake-Making Work Songs
-when farm work shut down for the winter, the technicians involved in sake-making, known as toji, or chief brewers, and the other skilled workers, would gather together from villages in snowy rural areas, mountain villages, or fishing villages, bringing with them the particular techniques of their home
-SAKAYA songs were sung during the sake brewing process. But they were much more significant, and served much more of a purpose
-MOTOSURI (mash grinding process): three people work on one huge tub and use a long pole to carefully grind the steamed rice and koji
-The songs themselves differed, of course, and greatly. Each region had their songs, and usually this was tied in with the toji (master brewer) guild.
-Here is the MOTOSURI (mash grinding) song from Akita:
https://youtu.be/m8MishgphSU
Lyrics:
HA~
MOTOSURI WA (YARA YOI)
RAKU SO NI MIETE RAKU JANAI
NANI SHIGOTO (YARA YOI)
SHIGOTO NI RAKU WA ARYA SHINAI
NANI SHIGOTO (YARA YOI)
SHIGOTO NI RAKU WA ARYA SHINAI
(YOISA NI SORYA SANONA YOI)
てんてんの「もとすり唄」
ー岩手県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー杜氏の本場、稗貫郡石鳥谷町地方の杜氏たちの唄
ー「もと摺り唄」は麹と蒸し米と水を、高さ1m、直径2mほどの半切に入れ、長い櫂で掻きまわす際に唄ったとされる
てんてんメモ:
秋田のもとすり唄と岩手のもとすり唄、どっちがぢっちだかわからなくなります。本当によく似ているのです。有名な岩手の酒造り名人たちは県外各所に出稼ぎに出て、さまざまな銘酒を作り出したといわれます。そうやって出張するたびに、少しづつ歌詞や節が変わってきているのかもしれません。
詞:南部酒屋もと摺り唄
ハア もと摺りは ヤラヨーイ 楽そうに見せて 楽じゃない
何仕事 ヤラヨーイ 仕事に楽がありゃしない
何仕事 ヤラヨーイ 仕事に楽がありゃしない
ハア 乙部町 ヤラヨーイ 柳の葉より 狭い町
狭くとも ヤラヨーイ 一夜の宿で 銭を取る
銭も銭 ヤラヨーイ 諸国をまわる 丸い銭
ヨイサニソーリャ サノーナ ヨイー
Nambu Yoshare Bushi 南部よしゃれ節
Natto Bushi ナット節
Min’yo channel 1010: NATTO BUSHI
ナット節
裏の畑に そば播いて
そのまたとなり隣に あわ播いて
そのまたとなり隣に きび播いて アリャ
そば通って あわなきゃ きび悪い
ナット ナット
北海道の民謡。特に千島、樺太で働く人足たちに歌われた労作唄。缶詰工場の工員たちによって歌われて『缶詰所節』『女工節』となり、さらに山形に伝わって『真室川音頭』になったとされる
Niigata Jinku 新潟甚句
-Japanese folk song from Niigata, Japan
-Shamisen = honchoshi on B
てんてんの「にいがた甚句」
ー新潟県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、三本調子
ー新潟まつりの大民謡流しで唄い踊られている景気のいい甚句
てんてんメモ:
「新潟甚句」に、欠かせないのが樽。新潟では樽を立てて、ハンマー状のバチで打つスタイルが一般的です。前・後奏では、たるを打つ感じで三味線のバチを鳴らしてみました。いつか樽をバックに演奏してみたいものです。
詞:新潟甚句
ハァー 新潟恋しや 白山様の(ハアリャサ アリャサ)
松が見えます エヨ ほのぼのと(ハアリャサ アリャサ)
ハァー 碇下おろせば 早や気が勇む(ハアリャサ アリャサ)
花の新潟に エヨ 樽の音(ハアリャサ アリャサ)
Niigata Kouta 新潟小唄
-from Niigata, Japan
-shamisen = Niagari on D
てんてんの「新潟小唄」
ー新潟県の新民謡
ー作詞 北原 白秋 /作曲 町田 嘉章
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー新潟市の花柳界のお座敷唄
ー昭和4年、三代目万代橋が完成するのを機に新潟新聞社が主催していくつかの記念事業を行うこととなり、その事業の一つとして「新潟小唄」が作られました。
てんてんメモ:
詩人、北原白秋を詞を書いて、三味線音楽の研究では日本有数の学者である町田佳聲が曲をつけたとなると、期待大です。とはいえ、お座敷唄として場はもりあがるでしょうが、曲としてはちょっと拍子抜けです。とにかく唄いにくいのが特徴といえば特徴です。
詞:新潟小唄
水の新潟 八千八川 末は万代 橋ゃ長い
「とんとと叩けよ 樽ぎぬた 港にお船も寄ってきた
ハーサハラショ ハラショノロンロン」
添うてよいのは 柳の日陰 越のオトコの うしろかげ
「とんとと叩けよ 樽ぎぬた 港にお船も寄ってきた
ハーサハラショ ハラショノロンロン」
Niigata Okesa 新潟おけさ
Niitsu Matsuzaka 新津松坂
Japanese folk song from Niigata, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Bon dance song from Niitsu
-Accompanied with bamboo flute and barrel taiko (percussions)
Lyrics:
AKIHA YAMA KARA
HUKI OROSU KAZE WA
NIITSU HANJO TO SA~
HUKI OROSU
HUKI OROSU HUKI OROSU
NIITSU HANJO TO SA~ HUKI OROSU
てんてんの「にいつまつざか」
ー新潟県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー新潟県のほぼ中央、信濃川と阿賀野川に挟まれるような場所に位置する新津で古くから盆踊り唄として歌われてきた
ー室町から江戸にかけて流行った「松坂踊り」とか「伊勢踊り」といったものが源流
ー毎年8月16日「新津松坂流し」では新津地域内外から約千名を越える踊り手が参加し目抜き通りを流しおどる
てんてんメモ:
伴奏は、笛と樽が中心です。三味線も入りますが、唄の部分だけに入ります。なんとも素朴で美しい旋律です。安土桃山時代に伊勢松坂から伝わったという編み笠を被って流す踊りの優雅さは、 この雅な唄の節とよく合います。
詞:新津松坂
イヤハー 秋葉山から 吹き下ろす風は
新津繁盛とサー 吹き下ろす
吹き下ろす 吹き下ろす 新津繁盛とサー 吹き下ろす
イヤハー 来てもみしゃんせ 新津の里へ
音に聞こえしサー 秋葉山
秋葉山 秋葉山 音に聞こえしサー 秋葉山
–
Nikko Waraku Odori 日光和楽踊り
Ningyo Jinku 人形甚句
Noe Bushi ノーエ節
Non Noko Bushi のんのこ節
Nonshikora のんしこら
Noshiro Funa Uta 能代舟唄
Oarai Jinku 大洗甚句
-Japanese folk song from Ibaragi, Japan
-Shamisen = honchoshi on D
てんてんの「大洗甚句」
ー茨城県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー大洗町の花柳界のお座敷唄。曲は「おてもやん」や「名古屋甚句」などと同系統の「本調子甚句」。最近では「磯節」のあとに「字あまり磯節」といった感じで唄われることも多いようです。
てんてんメモ:
「宮津節」や「新庄節」なんかにもよくあるこの「字余」のダラダラ部分が大好きです。「おあらい甚句」にあたっては、あまり知られていないという事実にびっくりです。いかにもお座敷でのんびり気ままに唄えるというところが、三味線弾き語りならではの魅力です。
詞:大洗甚句
ハアー テヤ テヤテヤテヤ イササカリンリン
スカレチャドンドン サイショネ
私に逢いたけりゃ 音に聞こえし大洗下の
大きな石をかきのけて
小ちゃな石をかきわけて
細かい小砂利を 紙に包んで 三尺小窓 小屏風の陰から
パラリパラリと 投げしゃんせ
その時ゃ私が 推量して
雨が降ってきたと イソ 逢いに出る
Oawase Bushi 尾鷲節
Obaba おばば
-from Gifu, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「おばば」(岐阜音頭)
ー岐阜県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー岐阜あたりの古謡。祭礼の時に唄われるのをはじめとして,婚礼・出産・家の新築など¬すべての祝いごとの歌として,また酒席でも唄われるようになってからは三味線入りの座¬敷歌となったようです。
お婆々どこへ行きゃるナ
お婆々どこへ行きゃるナ
三升樽さげてソーラバエ
ヒュルヒュルヒュ ヒュルヒュルヒュ
嫁の在所へナ
嫁の在所へナ
ささ孫抱きにソーラバエ
ヒュルヒュルヒュ ヒュルヒュルヒュ
Obonedashi 生保内節
Min’yo channel 1010: OBONEDASHI
吹けや生保内東風 七日も八日も
吹けば宝風ノオ 稲実る
Ochaba Uta お茶場唄
Min’yo channel 1010: OCHABA UTA
お茶場唄
もめやもめもめ もまなきゃよれぬ
もめば古葉も 粉茶となる
十や十二の 小娘さえも
今じゃ茶の味 好きな味
もめよもめよと もましておいて
お茶の二番師や 楽をする
朝の早よから 弁当箱下げて
お茶場通いも 楽じゃない
あけておくれよ 門番さん(コリャ)
かけておくれよ 火番さん(コリャ)
今日のてんぽを 貰わなきゃ(コリャ)
鍋釜へっつい 総休み(コリャ)
箸と茶碗が かくれんぼ(コリャ)
お玉杓子が 隠居して
飯盛杓子は 身を投げる
お茶場やっこらさと ためたる金は
またもやっこらさで 茶茶目茶無
茶師は茶部屋で 茶摘は原へ
茶師と茶摘の 根競べ
Oitoko So Da Yo おいとこそうだよ
Okazaki Goman Goku 岡崎五万石
Okazaki Goman Goku 岡崎五万石
素晴らしい笛奏者、村山二朗氏を日本からお招きしての初共演。初顔合わせなので、間奏や後奏にアドリブのかけあい演奏も交えながら、愛知県民謡「岡崎五万石」を合わせてました。村山氏のどこまでも澄んだ竹の音色にのせて、気持ちよく唄わせていただきました。(July 2016)
永田社中、当日のコンサート映像はこちらから:https://youtu.be/_vm-yfharHc
Oki Iwai Ondo 隠岐祝い音頭
Oki Iwai Ondo 隠岐祝い音頭
Okosa Bushi おこさ節
Min’yo channel 1010: OKOSA BUSHI (shamisen = honchoshi)
おこさ節 秋田民謡
お前来るかと 一升買って待ってたヨ
アラ オコサノサ
あんまり来ないので
コラヤノ ヤッコラ
飲んで待ってたヨ
オコサデ オコサデ ホントダネ
啼くな鶏 まだ夜が明けぬネ
アラ オコサノサ
明けりゃお寺の
コラヤノ ヤッコラ
鐘が鳴るネ
オコサデ オコサデ ホントダネ
好きと好きとで 添えない時はね
主という字を 逆に読めよ
Oshima Anko Bushi 大島アンコ節
Oshima Bushi 大島節
Otemoyan おてもやん
Oyamako Bushi お山コ節
-Japanese folk song from Akita, Japan
-shamisen = Honchoshi on C
てんてんの「お山コ節」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー秋田県仙北市角館町地方で、江戸時代の天保年間から唄われていた古謡と伝えられています
ー唄の終わりに繰り返す囃し言葉から「お山こ三里」、「お山コ節」、「お山コしゃんりん」などと呼ばれています
てんてんメモ:
同じ名でも場所や人によって旋律もテンポや調子も違います。こちらはゆったり目の素朴な「お山コ」ですので、「お山こ節」としました。
詞:お山コ節
お山越えれば また山つづき
いつか我が家に 帰るやら
忘れ草とて 植えてはみたが
思い出すような 花が咲く
「オヤマコサンリン オヤマコサンリン」
ぬしは牡丹で わたしは蝶々
花にうかれて 日を暮らす
「オヤマコサンリン オヤマコサンリン」
おまえ思えば 照る日も曇る
ひく三味線も 手につかぬ
「オヤマコサンリン オヤマコサンリン」
Oyamako Shanrin お山コしゃんりん
-Japanese folk song from Akita, Japan
-shamisen = honchoshi on C
てんてんの「おやまこしゃんりん」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー秋田県仙北市角館町地方の流行歌。江戸時代の天保年間から唄われていた古謡と伝えられ、角館町の神明社の旧八月の祭礼には幾台もの山車が出て、その上で飾山囃子(おやまばやし)が演奏されます。
てんてんメモ:
唄の終わりに繰り返す囃し言葉から「お山こ三里」、「お山コ節」、「お山こしゃんりん」などと呼ばれています。地域によっても節やリズムも全く違います。たくさんの人々に広く愛されてきたんだということがわかります。いろいろなお山コを聴き比べてみるのも面白いと思います。
詞:お山コ三里
お山コ三里 どこからはやる
秋田の仙北 角館
お山越えれば また山つづき
いつか我が家に 帰るやら
Ponpokonya ポンポコニャ
Ringo Bushi りんご節
Ringo Bushi りんご節2
Ryotsu Jinku 両津甚句
Ryukyo Kouta 龍峡小唄
-Japanese folk song from Nagano, Japan
-Music by Shimpei Nakayama, Lyrics by Shogo Shiratori
-Published in 1928
-Shamisen = niagari on C#
てんてんの「竜峡小唄」
ー長野県の新民謡
ー作詞:白鳥省吾、作曲:中山晋平
ー三味線弾き語り:二上り、五本調子
ー昭和3年、葭町二三吉が初めてレコーディング
ーこのレコードが大ヒットを機に長野県飯田市は全国に知られる観光地となった
ー竜峡は天竜峡のこと
てんてんメモ:
新民謡ならではの難易な節回しとキャッチーなフレーズに、ちょっと押され気味の演奏です。やはり唄いこなすには経験が足らないなあとつくづく感じるわけです。
それにしても、暴れ川と言われた天竜川が切り開いた絶壁が続く渓谷の唄なんですよね。こんなにのんびりたおやかに歌ってよいものかと考えてしまうのですが。。。
詞:龍峡小唄
ハァ~ 天龍流れて 稲穂は黄金
繭は白銀 お国自慢の 天竜峡ヨ
ハ ヨイトヨイトヨイトサノ ヤレコノセ
ハァ~ 淵は深いし 岩嶮しいし
岸の白百合 誰が折るやら 霧が抱く
ハ ヨイトヨイトヨイトサノ ヤレコノセ
Sado Okesa 佐渡おけさ
Saitara Bushi 斎太郎節
Min’yo channel 1010: SAITARA BUSHI
斎太郎(さいたろう/さいたら)節 宮城県民謡
(エンヤー トット エンヤー トット)
松島のサァヨー瑞厳寺ほどの
寺もないとエー
あれはエー エイトソーリャ
大漁だエー
前は海サァヨー後ろは山で
小松原とエー
あれはエー エイトソーリャ
大漁だエー
石巻サァヨー その名も高い
日和山とエー
あれはエー エイトソーリャ
大漁だエー
最初に石巻の「銭吹き唄」があり、これを「たたら職人」の美声の持ち主であった斉太郎さんが「斉太郎節」として流行らせ、これを民謡の父とよばれた後藤桃水が1927年、「遠島甚句」を後唄として合体させたのが「大漁唄いこみ」だと言われています。
Saka Dukuri Uta 筑後の酒造り唄
Min’yo channel 1010: SAKA DUKURI UTA (sake making song from CHIKUGO)
Sakata Funakata Bushi 酒田船方節
Min’yo channel 1010: SAKATA FUNAKATA BUSHI
-from Yamagata, Japan
-shamisen = honchoshi on C
てんてんの「酒田船方節」
ー山形県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子 四本調子
ー酒の席での騒ぎ唄。山形県の酒田港へ入った船人たちが、三味線に合わせて賑やかに唄ったそうです。元来「出雲節」と呼ばれた舟唄が、船頭衆によって全国的に運ばれて港々で変化してはやり唄となりました。他の船方節と区別するため、地名をつけて「酒田船方節」と呼んでいるようです。
(ハ ヤッショマカショ)
お前来るなら 酒田においで
飽海田川は 米の里 北と東は 山また山で
羽黒 月山 鳥海山は これぞ宝の 山ぞかし
今に黄金の トコホンマニ 花が咲く
Sakata Jinku 酒田甚句
Min’yo channel 1010: SAKATA JINKU
日和山 沖に飛島 朝日に白帆
月も浮かるる 最上川
船はどんどん えらい景気
今町舟場町 興屋の浜 毎晩お客は
どんどん シャンシャン
シャン酒田は よい港 繁盛じゃおまへんか
庄内の 酒田名物 何よと問えば
お米にお酒に おばこ節
あらまぁ ほんに すてき
港音頭で 大陽気 毎晩お客は
どんどん シャンシャン
シャン酒田は よい港 繁盛じゃおまへんか
Sakaya Shikomi Uta 秋田酒屋仕込み唄
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Over the many centuries across which sake brewing developed, necessity was again and again the mother of invention, and creativity at every juncture was indispensable
-There were songs for each process of making sake: washing the tanks, mixing the moto (yeast starter), adjusting the temperature of the moto by swishing within it jars of hot water or ice, drawing water, adding water to the tanks, and adding water to the moto when it was ready for it
-Each of course had its own tempo and content
-The lyrics are nothing to get excited about, and are rather meaningless and mundane
Lyrics
HA~
SAKAYA TOJISHU O (YA~E)
NAJIMI NI MOTABA (NO YA~E)
MIJA NO MADO KARA (YA~E)
KASUMOROTA YO
MIJA NO MADO KARA (YA~E)
KASUMOROTA YO
てんてんの「秋田酒屋仕込み唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー酒の仕込みとは蒸した米を麹米とともに仕込み桶に入れ、酵母によってアルコールにしやすい場をつくる重要な仕事
てんてんメモ:
酒屋唄は酒造りのときに、種々の作業工程の時間やテンポに合わせて出稼ぎの杜氏、蔵人たちが唄うものです。 工程で分類すると、米とぎ唄、もと摺り唄、仕込み唄、櫂入れ唄、桶洗い唄などがあり、また労を癒す酒盛り唄などの種類があります。冬場の100日に及ぶ苦しい酒造り作業をチームワークで進めるのに欠かせなかったのが酒屋唄。常に良いお酒を造るのは仲間同士の調和がとれた蔵であったとか。杜氏の力量の第一はチームをまとめあげる統率力ですから、唄の上手な者は早く出世をしていたといわれます。唄も大事な技術の一つですね。
詞:秋田酒屋仕込み唄
ハア酒屋杜氏衆をヤエ
なじみに持たばノーヤエ
水屋の窓からヤエ 粕もらたヨ
水屋の窓からヤエ 粕もらたヨ
ハア粕もかすかすヤエ
今朝の粕にゃ困ったノーヤエ
あまりのうまさにヤエ ききすぎたヨ
あまりのうまさにヤエ ききすぎたヨ
Sangai Bushi 三階節
三階節
柏崎から椎谷まで 会いに荒浜荒砂
悪田の渡しが 無きゃよかろ
渡しが 無きゃよかろ 会いに荒浜荒砂
悪田の渡しが 無きゃよかろ
米山さんから雲が出た いまに夕立が来るやら
ピッカラ シャンカラ ドンカラリンと 音がする
ドンカラリンと 音がする いまに夕立ちがくるやら
ピッカラ シャンカラ ドンカラリンと 音がする
Sansa Shigure さんさ時雨
-Japanese folk song from Miyagi, Japan
-Shamisen = niagari on D#
-SHIGURE means; rain mixed with snow, cold rain, snowy drizzle, sleet
-This song is very famous and often sung in such celebratory occasions as a wedding banquet
-The short cold drizzle evokes many melancholic feelings for the Japanese haiku poet. It is a symbol of the passing of events in the human life, of the passing of life itself.
-Lyrics
SANSA SHIGURE KA
KAYANO NO AME KA
OTOMO SE DE KITE
NUREKAKARU
Translation
Is it the fog / Or rain on the grass?
So quietly / It comes and wets.
Wave your long sleeves, (young girls)
If not tonight / Your chances are lost.
Blessed is the family / Where the crane and tortoise
Dance gaily here and there.
てんてんの「さんさしぐれ」
ー宮城県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、三本調子
ー江戸中期から祝儀歌として流行
ー結婚式や新築祝いなど、おめでたい席で歌われる祝い歌
ー旧仙台藩領に古くから伝わるで、伊達政宗の出陣の唄とも、戦勝の唄ともいわれる
ー本来は手拍子だけの歌で、伴奏がつくのは明治以降
てんてんメモ:
婚礼などの祝宴に必ずといっていいほど唄われる格調高い唄です。あまりに有名なだけにチョット軽く演じるのは憚れます。今回は三本調子で低く唄ってみました。いつもは三味線のキーを下げ、違う指使いで音程を上げますが、低い響きだと厳かな雰囲気になります。あまり気張らないように、心を込めて言葉を発してみました。
詞:さんさ時雨
さんさ時雨か 茅野の雨か
音もせで来て 濡れかかる
ショウガイナ
ハァ メデタイ メデタイ
Sanuki Bon Uta (Ichigo Maita) 讃岐盆唄〜一合まいた
Sasayama Bushi 篠山節
from Hyogo, Japan
shamisen honchoshi on D
a successful story about a horse driver named YOSAKU TAMBA who became a samurai in Tokyo
てんてんの「ささやま節」
ー丹波篠山(兵庫県)地方の民謡
ー三味線弾き語り:本調子 六本調子
ー全国的に知られる篠山節は二つ有るそうです。一つは民謡として流行のデカンショ節(篠山節)、もう一つが篠山藩士:後藤又次の子孫が作ったとされる後藤節(篠山節)です。馬追いの丹波与作が文武両道に修行し、江戸で武士になった出世物語が主題となっています。
丹波与作は 馬追いなれど
今じゃお江戸で 二本差し
二本差しても 鈴の音聞けば
恋し篠山 思い出す(コリャコリャコーリャコリャ)
Sashima Honen Ondo 猿島豊年音頭
Sawauchi Jinku 沢内甚句
Min’yo channel 1010: SAWAUCHI JINKU
沢内三千石 お米の出どこ
(ハイ ハイトーキタサ)
つけて納めたコリャ お蔵米
(ハイ ハイトーキタサ)
大志田 歯朶の中 貝沢野中
(ハイ ハイトーキタサ)
まして大木原コリャ 岳の下
(ハイ ハイトーキタサ)
沢内三千石 ところの習い
(ハイ ハイトーキタサ)
姉は妹のコリャ仲人する
(ハイ ハイトーキタサ)
月の夜さえ 送られました
(ハイ ハイトーキタサ)
一人帰さりょかコリャ この闇に
(ハイ ハイトーキタサ)
Sawauchi Sansa Odori 沢内さんさ踊り
-Japanese folk song from Iwate, Japan
-shamisen = honchoshi on D
てんてんの「沢内さんさおどり」
ー岩手県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー「さんさ(参差)踊」は盛岡市周辺に広く伝わる有名な盆踊りです。現在でも地域によって踊りや衣裳が大きく異なります。唄や囃子もさまざまです。地元の沢内地方では太鼓を脇に抱えながら踊り、三味線や笛などはつかないようです。
てんてんメモ:
一度も「さんさ」のお祭りに参加したことはありませんが、初めて見たときから大好きになり、太鼓踊りをいつも練習しています。今回初めて唄ってみましたが、本当に素朴でのどかな曲調が余計にさんさの盆踊りの風情を感じさせられました。
詞:沢内さんさ踊り
さんさ踊らば品よく踊れ 品のよいのを嫁にとる
さんさ踊りのはじまる時は へらもしゃくしも手につかぬ
Seki No Gohon Matsu 関の五本松
Min’yo channel 1010: SEKI NO GOHON MATSU
ハア 関の五本松 ドッコイショ
一本切りゃ四本
あとは切られぬ 夫婦松(みょうとまつ)
ショコ アショコ
アショコホイノー松 ホイ
ハア 逢うで嬉しや ドッコイショ
顔美保の関(かおみほのせき)
早くなりたい 夫婦松
ショコ アショコ
アショコホイノー松 ホイ
ハア 関の女は ドッコイショ
医者より偉い
縞(しま)の財布の 脈をとる
ショコ アショコ
アショコホイノー松 ホイ
Seki No Tai Tsuri Uta 関の鯛釣り唄
Japanese folk song from Oita, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Sea bream (closely related to the Red Snapper), or ‘TAI’ in Japanese is one of the best loved fish and an important symbol in Japanese culture
-Pole-and-line fishing called “IPPON ZURI” is a traditional method of fishing in Seki
-Sea bream fishing, a time-honored skill brought forward to the present day
-This “good catch” song” is sung by fishermen praying for safe navigation and a good haul
-Sea Bream Fishing Dance Festival was held in Seki every year
Lyrics:
SEKI NO IPPON-ZURYA NA~
TAKASHIMA NO SA~ OKI DE NA~
NAMI NYA YURARE TE SAYO YUTA NO~
TAI O TSURU WAI NO~
“HA~ YANSA NO GOCCHIRI GOCCHIRI SENDO BURI KANA TAI KANA”
“TAI JAI TAI JAI”
てんてんの「関の鯛釣り唄」
ー大分県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー遠く元禄のころから佐賀関町で 一本釣り漁の漁師たちの舟唄
ーこの歌に振り付けされた踊りの大会「関の鯛つりおどり」が関町で開催される
ータイの一本釣りは佐賀関の伝統的な漁法で、現在でもさおを使わない手釣りは変わっていない
ー漁師は戦前までそれぞれ小舟を櫓でこぎながら佐賀関港から4キロの沖合にある高島周辺の漁場に向かったが、潮の流れが速く一本釣り漁師の海難事故が多かったと言われる
てんてんメモ:
「ゴッチリゴッチリ」は櫓のきしむ音なんだそうです。針に手応えがあると、かかった魚は「ブリかな?タイかな?」とワクワクします。釣り糸の先にあがってきたのはなんと「タイじゃい!タイじゃい!」と満面の笑顔で振り上げる漁師さんの表情が浮かぶようです。やっぱりブリよりタイ、なんですね。ちなみにタイならそのまま舟の中にはね入れ、ブリなら手網ですくったそうです。いろんな楽しい擬音や生の人々の歓喜の声が織り込まれて、グッと心に沁みる唄です。
詞:関の鯛釣り唄
関の一本釣りゃナー 高島のサー沖でナー
波にゃ揺られて サーヨー言うたノー
鯛を釣るわいノー
(ハーヤンサノ ゴッチリ ゴッチリ 船頭 鰤かな 鯛かな)
鯛じゃい 鯛じゃい
釣って釣りあげてナー 生魚にゃサー立ててナー
大阪雑魚場の サーヨー言うたノー
朝売りじゃいノー
(ハーヤンサノ ゴッチリ ゴッチリ 船頭 鰤かな 鯛かな)
鯛じゃい 鯛じゃい
比田平船が 下らす時ゃナー
腰の紺手拭 どま置きゃれナー
様を見る見る サーヨー言うたノー
顔を拭くわいノー
(ハーヤンサノ ゴッチリ ゴッチリ 船頭 鰤かな 鯛かな)
鯛じゃい 鯛じゃい
鯛なら跳ね込め 鰤なら釣り込め
–
Shan Shan Uma Dochu Uta シャンシャン馬道中唄
Shibaten Ondo しばてん音頭
Shigesa Bushi しげさ節
Shimabara No Komori Uta 島原の子守唄
Japanese folk song from Nagasaki, Japan
-Music/Lyrics: Kohei Miyazaki (1917-1980)
–Lullaby of Shimabara was written in the early 1950s
-Shamisen = honchoshi on C
-It’s a sad song about the Karayuki-san, girls from the pour families, forced to work as prostitutes in East and Southeast Asia during the second half of the 19th century
-Many of the women in the Shimabara area who went overseas to work as karayuki-san were the daughters of poor farming or fishing families
–This lullaby was a big hit in public relations and later it has been sung as a nursery rhyme to date
Lyrics:
ODOMYA SHIMABARA NO
ODOMYA SHIMABARA NO
NASHI NO KI SODACHI YO
NAN NO NASHI YARA
NAN NO NASHI YARA
IROKE NASHI DAYO SHONGAI NA
HAYO NERO NAKAN DE ORORON BAI
ON NO IKE NO KYUSUKE-DON NO TSUREN KORARU BAI
てんてんの「島原のこもりうた」
ー長崎県の新民謡
ー作詞・作曲:宮崎康平( 昭和25年ごろ発表)
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー島原市出身の作家宮崎康平が古い子守唄と民謡「甲州縁故節」をベースに作った歌謡曲
ー昭和32年(1957年)に島倉千代子の歌でレコード化され大ヒット
てんてんメモ:
唄の内容もさることながら、旋律があまりに切なくて胸が痛くなります。元唄だと言われる山梨県の縁故節はいろんなところで唄いますが、こちらの子守唄は昔から大好きなのですが、あまりに情がこもっており演奏するのが憚れます。やはり作者の思いが強いからでしょうか。『火事で家が燃えているなか、姉しゃんは船の底で握り飯を食う』という歌詞もあります。どうしようもないやり切れなさに胸が掻きむしられるんです。
詞:島原の子守歌
おどみゃ島原の おどみゃ島原の
梨の木 育ちよ
何の梨やら 何の梨やら
色気なしだよ しょんがいな
はよ寝ろ泣かんで おろろんばい
鬼の池の久助どんの 連れんこらるばい
姉しゃ どこいたろうか
姉しゃ どこいたろうか
青煙突のバッタンフル
唐はどげんねけ 唐はどげんねけ
海のはてばよ しょんがいな
おろろんおろろん おろろんばい
おろろんおろろん おろろんばい-
Shimotsui Bushi 下津井節
Shin Iso Bushi 新磯節
Japanese folk song from Ibaraki, Japan
-Shamisen = honchoshi on C#
-Very old song ISO BUSHIw was arranged and performed at entertainment halls in Tokyo during Meiji Period
https://youtu.be/EqqSmd-u2U0
Lyrics:
UKIYO HANARETE OKUYAMA ZUMAI
KOI MO RINKI MO WASURETE ITA GA
SHIKA NO NAKU KOE KIKE BA MUKASHI GA
KOISHUTE NARANU
てんてんの「新磯節」
ー茨城県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、五本調子
ー三浜地域のお座敷唄
ー「磯節」の調子を速めて騒ぎ唄となり、明治中期に東京の寄席などに持ち込まれて大流行
ー「南部磯節」「五島磯節」「隠岐磯節」などの唄に生まれ変わり全国各地に普及
てんてんメモ:
岸に波が打ち寄せ、すうーっと引いていくというこの一連の流れを三味線で表現するのは難しいものです。「磯節」の中には、そんな波の姿がいつも感じられます。軽快な「新磯節」となったにもかかわらずいつも押しては引いていく、あの波の様子がいつも目の前にあらわれます。
芸者芸の真髄、粋な詞をさらっと流して弾けるようになるまで、ずっとずっと唄っていきたいと思っている一曲です。
詞:新磯節
浮き世離れて 奥山住まい
恋も悋気も 忘れていたが
鹿の鳴く声 聞けば昔が
恋しゅうてならぬ.
雨は天から 縦には降れど
風の吹きようで 横にも降るが
私ゃあなたに 縦にはふれども
横にはふらぬ
沖の小船は 帆掛けて走る
船は帆まかせ 帆は風まかせ
私ゃあなたの 心まかせになる
身じゃないかいな
ハァーサイショサイショネ-
Shin Sansa Shigure 新さんさしぐれ
-from Miyagi, Japan
-new min’yo composed by Chuichiro Takeda, word by Hitoshi Karita
-shamisen = Honchoshi on D
てんてんの「新さんさ時雨」
ー宮城県の新民謡
ー作詞:刈田仁/作曲:武田忠一郎
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー同県の民謡「さんさ時雨」をもとにし、現代調に編曲したものです
てんてんメモ:
もとの「さんさしぐれ」は本来は手拍子だけで祝儀歌として今でもうたわれる人気のうたです。民謡を現代風にアレンジするとなるともちろん演歌、または歌謡曲っぽくならざるを得ませんが、もともとが難しいうたなので、それをさらに進化させるのはちょっと無理があるように思えます。カラオケ、オーケストラを意識した曲調やつくりがなんとなく民謡の持つ素朴な雰囲気に合わないと感じてしまうのはわたしだけでしょうか。
詞:新さんさしぐれ
作詞:刈田仁、作曲:武田忠一郎
萱の根方に そと降る雨は
音も立てねば 名も立たぬ
音も立てねど 萱野の雨はに
思い増す穂は 色に出る
ショウガイナー
萩の根方に 鈴振る虫は
今宵振らずに いつの夜に
今宵振らずに またいつの夜と
胸も急かれる 七揺すり
さんさ時雨て 時雨て晴れて
月の夜頃を 帰る君
影は隠れる 思いは残る
時雨くずしの 歌の声
二人居てさえ 淋しいものを
まして時雨る 秋の夜は
月も山の端 わが身も一人
せめて賎機 織り明かす
Shin Soma Bushi 新相馬節
Shin Tosa Bushi 新土佐節
Shinai Uchi Uta 竹刀打ち唄
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen = niagari on D
Lyrics
HA~
SOROTA SOROTA YO
SHINAI UCHI SOROTA YO INE NO
DEHO YORI YOKU SOROTA YO
(HA JOYASA JOYASA)
てんてんの「しないうち唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー子吉川付近の農民が、堤防や蔵を修理する際に唄ったとされる
ー実際には「撓(しな)う」と言う意味で、土手や炭窯を作る際、粘土と土を交互に積み重ね、6尺ほどの棒で付き固める
てんてんメモ:
音頭取りの唄に合わせ、皆が囃しながら唄います。本来は三味線などの伴奏はありません。みんなの気持ちが一斉にこの一節に入るのだと思うだけで力が入ります。さらっと唄うなんでことはできません。
詞:秋田竹刀打ち唄
ハア 揃た揃たよ 竹刀打ち揃たよ
稲の出穂より よく揃たよ
ハージョヤサ ジョヤサ
ハア 力だせだせ 若いときゃ二度ない
汗と力の ある限りよ
ハージョヤサ ジョヤサ
Shinano Oiwake 信濃追分
Shinano Yoitoko 信濃よいとこ
-Japanese folk song from Nagano, Japan
-Music by Kakei Machida, Lyrics by Kunio Kobayashi (1934)
-shamisen = sansagari on D
てんてんの「しなのよいとこ」
ー長野県の新民謡
ー小林邦夫作詞(西条八十補作詞)町田桂聲作曲(小林直与志編曲)の新民謡。
ー三味線弾き語り:三下り、六本調子
ー昭和9年、信濃毎日新聞が詞を募集した。長野県各地の名所、名物が読み込まれている。
てんてんメモ:
どことなく歌謡曲に近い軽やかで和やかなモダン民謡です。とにかく旋律の作りはとても凝っており、さすが昭和を代表する作曲家の作品だとうならずにはいられません。
詞:信濃よいとこ
俺が善光寺さんは 常夜灯の明り
末世衆生の 涙を照らす
鐘が後ひく後ろ髪
信濃よいとこ 阿弥陀の国 阿弥陀の国
燃ゆる浅間の 麓の咲いた
赤い涙の 染分手綱
泣いて送った 追分節に
残る碓氷の 山紅葉
信濃よいとこ 唄の国 唄の国
Shinchi Bushi 新地節
-Japanese folk song from Kagoshima, Japan
-Shamisen = honchoshi on C#
-This song was sung during the reclamation work at the coastal area along the Kagoshima Bay, Kyushu
Lyrics
SHINCHI DOTE KARA
OZAYA O MOREBA (ARA YO~) NAGURE
OHARU GA GATA NINAU
(HA DOCCHIMO CHIN TOI YON NIWA IRU MAI)
てんてんの「しんち節」
ー鹿児島県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、五本調子
ー鶴の渡来地である出水(荒崎海岸)をうめ埋め立てた時、竣工祝いで唄いはじめたと伝えられてる
ー明治末に踊りや伴奏がつき、その後、九州各地方に伝播
ー芸妓が艶やかに踊るものや、銭太鼓をもってみんなで賑やかに踊るものなど地域によって異なる
ーもとは潟担(がたいね)唄ともいわれる労働歌
てんてんメモ:
新地節そのものは長崎、佐賀、熊本県の有明海沿いを中心に広く分布しています。江戸時代の大干拓事業で何百人、何千人もが駆り出されたと言います。当時の人々が機械のない時代にわたしたちの想像も及ばない苦労をしながら、困難な工事に日夜従事していた埋め立てという大作業を思い浮かべてみました。そしてそうやって汗水垂らして働いた人々を想いながら、歌い踊った近所の人や芸妓さんのことも考えてみました。いろんな人々の複雑な思いが、このローカルな唄の中に詰まっているんですよね。
詞:出水新地節
新地土手から おざやを見ればアラヨーなぐれ
お春が 潟荷う
ハ ドッチモ チントイ ヨンニハ イルマイ
潟を荷うよりゃ 我が身をかざれアラヨーなぐれ
かざれば 金に成る
ハ ドッチモ チントイ ヨンニハ イルマイ
新地土手から 向山見ればアラヨーなぐれ
お小夜が 出てく招く
ハ ドッチモ チントイ ヨンニハ イルマイ
Shingai Bushi 新崖節
Shingu Bushi 新宮節
-Japanese folk song from Wakayama, Japan
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「しんぐう節」
ー和歌山県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー和歌山県新宮市など熊野地域で歌われるお座敷唄で、花柳界の酒席の騒ぎ唄でもありました。
ー約1400年前から伝わる勇壮な火祭り「お燈まつり」は熊野地方に春を告げる伝統行事です。歌詞のとおり、炎の滝が流れ落ち、火の竜がうねるような光景が繰り広げられ、全国の火祭りの中でも最も勇壮な祭りの一つ。お燈祭が終わると熊野地方に本格的な春が訪れると言われています。
てんてんメモ:
唄は「岡崎五万石」とよく似ています。囃言葉は熊野神社への道中唄として、この地の花柳界あたりで作られたものと言われてます。五万石の厳かな唄とは違って、軽快でさらっとしてますよね。「ハリハリセー!」が五万石の風情を残していてて、とても粋です。あのラスト部分になるとなぜだか自分でもウキウキしてしまいます。
詞:新宮節
新宮よいとこ 十二社さまの
神のまします 良いところ
「エッサエッサ ヤレコノセ ヒヤリ ハリハリセ」
不老不死なら 熊野へござれ
秦の徐福も 来たところ
「エッサエッサ ヤレコノセ ヒヤリ ハリハリセ」
お灯祭りは 男のまつり
山は灯の滝 下り竜
「エッサエッサ ヤレコノセ ヒヤリ ハリハリセ」
Shinjo Bushi 新庄節
Shiogama Jinku 塩釜甚句
Min’yo channel 1010: SHIOGAMA JINKU
塩釜(ア ハットセ)
街道に白菊植えて(ア ハットセ)
何を聞く聞く アリャ便り聞く(ア ハットセ)
末の(ア ハットセ)
松山 末かけまくも(ア ハットセ)
神のはじめし アリャ海の幸(ア ハットセ)
さあさ(ア ハットセ)
やっこらさと 乗りだす船は(ア ハットセ)
命 帆にかけ アリャ波まくら(ア ハットセ)
Shiogama Jinku 塩釜甚句
Shirahama Ondo 白浜音頭
-New Japanese folk song from Chiba, Japan
-Music / Lyric by Ryuji Namioka
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「白浜音頭」
ー千葉県の新民謡
ー作詞、作曲:並岡竜司
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー南房総・白浜の花と海をイメージして昭和31年に作られました。
てんてんメモ:
地元では曲に合わせておけさ笠をかぶって踊る風景が定着しています。昭和に作られた新民謡ならではのムード歌謡民謡。難解です。房総半島の楽園「白浜」によく合う明るい曲調と歌詞で、軽快に爽やかに歌えるように心がけました。もともと自分の声が低く陰気なので、なかなかイメージ通りに出ないものなのです。
詞:白浜音頭
サーノーエー ヨーホエ
房州白浜 ヨーホエ 住み良いところよ
真冬菜種のさ こらしょ 花盛りよ(ソラホントカヨー)
夏は涼風さ 沖から吹いてよ
松の根ごろでさ 夢を見るよ
(ヨーホエ ヨーホエ ヨイコラショ)
サーノーエー ヨーホエ
さぁさ皆様 ヨーホエ 踊ろじゃないかよ
浜の音頭のさ こらしょ ほどのよさよ(ソラホントカヨー)
踊りゃ 身も世もさ からりと晴れてよ
明日もいそいそさ 笑い顔よ
(ヨーホエ ヨーホエ ヨイコラショ)
Shonai Obako 庄内おばこ
Min’yo channel 1010: SHONAI OBAKO
おばこ来るかやと
田んぼのはんずれまで出てみたば
コバエテ コバエテ
おばこ来もせで
用のない煙草売りなどふれて来る
コバエテ コバエテ
Shotsuru Bushi しょっつる節
Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen = niagari on D#
-SHOTTSURU (fish sauce) which is made by pickling and fermenting the salted fish
-The fish sauce is used to flavour the “shottsuru nabe” (hot pot dish) that uses this flavouring to cook the hatahata with vegetable and other ingredients
てんてんの「しょっつる節」
ー秋田県の新民謡
ー三味線弾き語り:二上り、七本調子
ーしょっつる(塩汁)はハタハタなどの小魚に塩をふって重しをし、時間をかけて発酵させる魚醤の一種で、江戸時代初期からある秋田の伝統的調味料
ー「しょっつる貝焼き」はハタハタと野菜をしょっつるを垂らした汁で煮る秋田の代表的な鍋料理のひとつで、土鍋の代わりにホタテ貝の貝殻を使う
てんてんメモ:
「しょっつる」は日本三大魚醤の1つです。秋田県の郷土料理には欠かせないしょっぱくて旨い調味料。秋田の漁港周辺では醤油が高価で手に入れづらかった時代に、大量に水揚げされて捨て値で売られていたハタハタを買い込み、各家庭でしょっつるを作っていたというわけです。さすが生活の知恵!
雪国秋田の冬の楽しみといえば、郷土が生んだ鍋料理もそのひとつですよね。その土地や家庭によって、材料や味付けが違えども、鍋に込められた心の暖かさはどの鍋にもたくさん詰まっていると思います。-
Shukuho Bushi 祝奉節
Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen = niagari on D#
-Master Minoru Sasaki, the greatest authority on Akita Min’yo, arranged the old folk song called “IMONOKO NO TANE”
Lyrics:
MEDETAI MONO WA
IMONOKO NO TANE NA~E
KUKI NAGAKU
HA MO HIROKU NA~E
MAGO KO SAKAERU NA~YO E
てんてんの「いものこ」
ー秋田県の新民謡
ー三味線弾き語り:二上り、七本調子
ー「芋の子の種」の唄を佐々木實氏が編曲した新民謡
ー芋の子の種の唄は数百年の歴史があり、一説によると佐竹の殿様が県南の湯沢に泊まった際、家来の連中が水戸で唄われていた祝い唄を持ち帰って秋田に伝わったと言われている
てんてんメモ:
芋の子とは里芋の小さい芋のことです。では、なぜ富士山が出てくるのでしょう。どうやら佐竹の殿様が秋田に国替えになる際、秋田にも富士山に似た山、鳥海山も三保の松林にも似た場所もあるということで、なんとか慰めようとしたということです。
詞:祝奉節(芋の子の種)
めでたいものは 芋の子の種ナエー
くき長く 葉も広くナエ
孫子栄えるナヨエー
見上げてみれば 富士の山ナエー
見降ろせば せいがん寺ナエー
三保の松原ナヨエー-
Soma Bon Uta 相馬盆唄
Soma Dotsuki Uta 相馬土搗唄
Soma Mugi Tsuki Uta 相馬麦搗唄
Japanese folk song from Fukushima, Japan
-Shamisen = niagari on D
-This is a song sung while threshing wheat
-When the farmers started harvesting wheat, ladies get together at night to pound barley in a mortar. It’s a very simple tedious job, but they work all night.
Lyrics:
MUGI O TSUKU NARA
NANA-KARA YA-KARA
MI-KARA YO-KARA WA
HONTO NI DARE MO TSUKU
てんてんの「むぎつき唄」
ー福島県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー麦の皮を取る麦搗作業の労働歌
ー慶応年間 (1865~1868)の頃に最も盛んに唄われた
ー天明、天保の飢饉で人口が激減し、旅芸人や僧侶に身をやつして北陸地方を回り「おらが相馬」と宣伝歌として歌ったのがこの「麦搗き唄」
てんてんメモ:
相馬地方の農家では、田植えが済むとそろそろ麦刈りが始まり、刈った麦を庭に運び入れならべて麦打ちをします。夜通しの麦搗き作業をするときは、隣近所の女たちが集まって臼を取り巻き、にぎやかに作業に合わせて麦搗き唄が唄われたそうです。単調な繰り返し仕事なので、唄で気をまぎらわせつつ杵の拍子を整えたということが歌詞からもわかります。
詞:相馬麦搗き唄
麦を搗くなら 七臼八臼
三臼四臼は ホントニ誰も搗く
麦も搗けたし 寝頃もきたし
うちの親たちゃ ホントニ寝ろ寝ろと
(トートドッコラショ)
–
Sondeko Bushi そんでこ節
Sotoyama Bushi 外山節
Susu Haki Uta 仙台すすはき唄
Taka No Su Bon Uta 鷹の巣盆唄
-from Akita, Japan
-shamisen = Honchoshi on D
てんてんの「鷹の巣盆唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子 六本調子
てんてんメモ:
詞:鷹の巣盆唄
ハー私しゃ音頭とって 踊らせるから 夜明け鳥の渡るまで
渡るまで 夜明け鳥の渡るまで
ハー夜明け鳥は夜に惚れて鳴く 私しゃあなたに惚れて鳴く
惚れて鳴く 私しゃあなたに惚れて鳴く
ハー踊り踊るなら今晩かぎり 明日の晩から籠のとり
籠のとり 明日の晩から籠のとり
Takayama Ondo 高山音頭
Takeda Bushi 武田節
-from Yamanashi, Japan
-music by Kyosei Akemoto, lyrics by Aishi Yoneyama (recorded in 1961)
-shamisen = niagari on D
-in this song, there is a section of reciting poems.
-SHIGIN is a form of Japanese poetry, which is usually chanted or sung.
てんてんの「武田節」
ー山梨県の新民謡
ー作詞:米山愛紫、作曲:明本京静
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー昭和36年に作られた民謡調の歌謡曲で、三橋美智也による『武田節』のレコード売上はミリオンセラーを記録しました
てんてんメモ:
戦後の日本では、もはや流行歌となった「武田節」。戦いをむかえた侍の唄で、踊りがつくことが多いと思います。風林火山を吟ずる部分がありますが、詩吟は習ったことがないのでとにかく見よう見まねでやっています。
詞:武田節
甲斐の山々 陽に映えて
われ出陣に うれいなし
おのおの馬は 飼いたるや
妻子につつが あらざるや あらざるや
疾きこと 風の如く
徐かなること 林の如し
侵掠すること 火の如く
動かざること 山の如し
躑躅ケ崎の 月さやか
うたげを尽くせ 明日よりは
おのおの京を めざしつつ
雲と興れや 武田武士 武田武士
Takeda No Komori Uta 竹田の子守唄
Tankai Bushi 淡海節
Tanko Bushi 九州炭坑節
Tara Tsuri Uta 鱈釣り唄
-from Hokkaido, Japan
-shamisen = Honchoshi on D
てんてんの「北海鱈釣り唄」
ー〜〜県の民謡 北海道民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー鱈(たら)釣りに出た漁師たちが、船の上で退屈しのぎに口ずさんでいたそうです。内地から渡ってきた遊芸人や、瞽女、座頭たちによって広められました。
てんてんメモ:
北海道の地名の八割がアイヌ語だそうです。オタモイもカムイももちろんアイヌのことばです。北海道には「蝦夷富士の唄」や「道南口説」など地名がたくさんでてきます。その名をきくたびに、いつも見知らぬ土地を旅をしている気分になります。
詞:たらつり唄
オイヤーサーアイーエー(ハァー キタコラサッサ)
上でいうなら 神威の岬よ
次に美国に 丸山岬
下でいうなら 御神威様よ
登り一丁に 下りも一丁
ハァー都合合わせて 二丁の山よ
折りと折りとに 参詣をいたし
参詣いたした その折からに
賽銭まいては 拍手叩く
わしの願いを 叶うたならば(ハァー キタコラサッサ)
オイヤーサーアイーエー
サーサ船頭さん 支度は良いか
飯を食べたら 帆を巻きあげて
今朝の嵐に 滑車もとつめて
表若い衆に 漁夫を頼む
ハァー胴の間若い衆に 帆足を頼む
ともの船頭さんに 舵前頼む
舵をだまして キリキリねじる
さして行くのは 雄冬の沖よ
とろりとろりと 厚苫前通れば
Taue Odori Uta 田植え踊り唄
-Japanese folk song from Akita, Japan
-shamisen = honchoshi on D
てんてんの「生保内田植え踊り」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ーお盆の祭礼に奉納される田植え踊りは、元来は田楽の一種でした。農村の人びとにずっと昔から伝承されてきた田植えでの踊りです。
てんてんメモ:
この踊りは田起こしからはじめ、代掻き、そして田植えの作業を忠実に踊りに現したものです。囃子には太鼓、笛、鼓、摺鉦、三味線で構成され、踊りに乗っかった歌詞がそれぞれあります。
この唄が生保内に伝わった当時は、常に酒盛り唄として歌われたものらしく、酒の席になると即興で歌い踊り、座を湧かせたようです。
詞:田植え唄
ハ ソレソレソレソレ
ソレヤナーエ朝よは浜の
一の水に生えたる松は何松
ソレヤナーエ何よ松と
人は間えば祝い立てたる若松
ソレヤナーエ若よ松の
一の小枝に殿の鷹は巣をかけ
ハ ソレソレソレソレ
Tawarazumi Uta 俵積唄
Min’yo channel 1010: TAWARAZUMI UTA
-from Aomori, Japan
-shamisen = niagari on D
てんてんの「たわらづみ唄」
ー青森県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー俵積み唄は、青森県三戸郡に伝わる、新春祝いの門付け唄です。毎年正月から三月頃まで、農民たちが各家々を訪れて俵積みを演じたようです。大黒頭巾を被り「俵積みが舞い込んだ」と入ってきて、米俵を土間から座敷へ投げ込みます。終わればお米やお餅、小銭などをもらって、次の家へと順にまわるという昔からの芸能です。
南部俵積み唄
ハアー 春の始めに この家旦那様サ
七福神がお供してコラ 俵積みに参りた
ハアー この家旦那様は 俵積みが大好きで
お国はどこかとお聞きある コラ
私の国はナア コラ 出雲の国の大福神
日本中の渡り者 コラ 俵積みの先生だ
ハアー この家旦那様の お屋敷をば見てやれば
倉の数が四十八 コラ いろは倉とはこのことだ
一の倉は銭倉 コラ 次のお倉は金倉
次のお倉は宝倉 コラ 次の倉から俵倉
俵倉には米を積む コラ 七万五千の御俵をば七十五人の人足で
ヤッコラセの掛け声で コラ 棟木までよと積み上げた
さても見事に積み上げた コラ おほめ下され旦那様 コラ
お祝い下んせ母様
ハアー めでたいなめでたいな
この家旦那様は百万長者と申される
Tenryu Kudareba 天竜下れば
-from Nagano, Japan
-music by Mikihiko Nagata, lyrics by Shinpei Nakayama
-shamisen = niagari on D
-a popular Japanese recording artist and geisha, “ICHIMARU” recorded “Tenryū Kudareba” (Down the TenRyu River) in 1933
てんてんの「天竜下れば」
ー長野県の新民謡
ー作詞:長田幹彦、作曲:中山晋平
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー古くから伝わる長野県民謡『伊那節』の詞をもとに作られたもので、1933年に芸者で歌手となった市丸がレコードを発表し大 ヒットしました。
てんてんメモ:
いかにも浅草の芸者さんがうたっていそうな、なかなか情緒のあるつやっぽい唄です。流行歌ということで、やはりちょっと歌謡曲風な感じがして三味線弾き語りではやりきれないもどかしさがあります。とにかく音が飛ぶ飛ぶ。。。テンポをぐっと落として、自由な「間」でやればよかったなあと後悔していますが、そうすると新民謡というジャンルをくずしてしまいますね。
詞:天竜下れば
ハー天竜下れば ヨーホホイサッサ
しぶきがかかるヨ
咲いた皐月に エエ
咲いた皐月に紅の橋
ホンニアレワイサノサ 紅の橋
ハー筏つないだ ヨーホホイサッサ
藤蔓さえもヨ
切れりゃ気になる エエ
切れりゃ気になる夫婦岩
ホンニアレワイサノサ 夫婦岩
Toichinsa といちんさ
Tokamachi Kouta 十日町小唄
-from Niigata, Japan
-music by Shinpei Nakayama, lyrics by Hakubi Nagai
-shamisen = Niagari on D
てんてんの「十日町小唄」
ー新潟県十日町市の新民謡
ー作詞:永井白眉/作曲:中山晋平
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー十日町市で生産される織物のコマーシャルソングとして作られました
てんてんメモ:
新民謡ならではのポップ歌謡曲風味。わたしはどうも苦手ですが、やはり踊りの方や演歌好きの方にはたまらないのでしょう。音がかなりあちこちに飛ぶので、三味線は大変です。
詞:十日町小唄
永井 白眉 作詞
中山 晋平 作曲
越後名物 かずかずあれど
明石縮に 雪の肌
着せたら放せぬ 味のよさ
テモ サッテモ ソジャナイカ
テモ ソジャナイカ
窓にさらさら 粉雪の音を
聞いて眠れぬ 夜もすがら
やるせないぞや 雪明かり
テモ サッテモ ソジャナイカ
テモ ソジャナイカ
雪の半年 閉ざした窓を
開けりゃ浮きたつ 春の唄
小鳥ばかりに 鳴かさりょか
テモ サッテモ ソジャナイカ
テモ ソジャナイカ
Tokyo Ondo 東京音頭
Tosa Namari 土佐訛り
-Japanese folk song from Kochi, Japan
-shamisen = honchoshi on D
てんてんの「土佐訛り」
ー高知県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー江戸時代末期に全国の花柳界で流行した「本調子甚句」が、土佐に入ってきて「土佐なまり」となりました。「 名古屋名物」や「おてもやん」と同種のものです。
てんてんメモ:
郭で遊んだ男同士の言い訳といったくらいの内容です。土佐方言をふんだんに盛り込んだ戯れ唄で、ちょっとコミカルで艶っぽいところがたまらなく好きです。
詞:土佐訛り
土佐の訛りは 彼奴に此奴
お主ゃどうすりゃ 俺りゃ帰る
件の事はどうすりゃや 居るかや寝るか止めるかや
ナンチャ喧し黙っちょれ 黙っちょれるか止めとうせ
げにめっそう下らんにゃ
いんだらお母に云うちゃるぞ
多寡でたまるか やっちがない ヤーヤー
Tosa No Sunayama 十三の砂山
Tosa No Sunayama 十三の砂山(低音)
Toshima Jinku 遠島甚句
-from Miyagi, Japan
-shamisen = Honchoshi on D
てんてんの「遠島甚句」
ー宮城県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー酒盛りの際や、漁場での櫓漕ぎ唄です。いろいろな民謡を歌い込んだ『大漁唄い込み』というメドレーの中で、「斎太郎節」とともにうたわれることが多いのです。
てんてんメモ:
地元の人が祝い事の宴によく歌っている民謡だそうです。素朴な民謡に、とにかく威勢のいい元気な漁師な唄というだけで、体がうきうきしてくるのです。まだまだ唄い込めてないけれど、大好きです。
詞:遠島甚句
(ハヨーイヨーイヨーイトナ)
ハアー 押せや押せ押せ コラニ挺艪で押せや
押せば港が アレサ近くなる
ハアー 三十五反の コラ帆を巻き上げて
行くよ仙台 アレサ石巻
ハアー 沖に大漁の コラ南風が吹けば
島に黄金の アレサ花が咲く
Tsugaru Jinku 津軽甚句(二上りバージョン)
Tsugaru Tanto Bushi 津軽たんと節
-from Aomori, Japan
-shamisen = niagari on C
てんてんの「津軽タント節」
ー青森県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ーもともと秋田、仙北地方の藁打ち作業のときの「仕事唄」で、数え唄式のものと、口説調のものがあります。
ーちょっと苦しい津軽弾きのタント節になりました。個人的には秋田のやんわりとして軽快なたタント節が好きです。バチを押してはずませるんではなくて、叩くとなるとどうも力が入りすぎてしまうんですよね。
Tsuna Yori Uta 鹿角綱より唄
-Japanese folk song from Akita, Japan
-Shamisen=niagari on C
-Song for making a rice straw rope
-People soften the straw by hitting it, could make three or four meters of rope in seconds by hand.
Lyrics
YORETA YORETA YO
TSUNA YORI YORETA YO
TSUNA GA YORENE DE
HITO YORETA
(SA~TEBANA~ DEKKIDEKI DEBA BAKKIBAKI)
MEDETA MEDETA NO
KASANARU TOKI WA YO
AMA NO IWATO MO
OSHI HIRAKU
(SA~TEBANA~ DEKKIDEKI DEBA BAKKIBAKI)
てんてんの「つなより唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー綱よりの仕事に専用の唄が付くのはこの地方独特のもので,家の新築や家床の時唄われた
てんてんメモ:
囃し言葉が印象的な唄です。バッキバキと綱を撚ったとは思えないのですが、きっといろいろな作業があって、唄う場所や状況に合わせてたくさんの楽しくリズミカルなおハヤシ言葉が生まれたんだろうと思い巡らせています。
詞:かずの綱より唄
よれたよれたよ 綱よりよれたよ
綱がよれねで 人よれた
サーテバナー デッキデキテバ バッキバキ
目出度 目出度の 重なる時はよ
天の岩戸も おし開く
サーテバナー デッキデキテバ バッキバキ
一に嫁取り 二に孫見ればよ
三に黄金の 蔵を見る
サーテバナー デッキデキテバ バッキバキ
Ume Boshi 梅干し
Ume No Utagenka 宇目の唄喧嘩
Ushibuka Haiya 牛深ハイヤ
Usu Hiki Uta 臼挽き唄
-from Akita, Japan
-shamisen = honchoshi on C
てんてんの「うすひき唄」
ー秋田県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、四本調子
ー由利郡地方で唄われていた籾摺り唄。もみすりは、雨が降って戸外で仕事が出来ないときや、夜にひっそりと何人かで集まってする作業です。石臼で、米、麦、そばを粉に挽く仕事のときにうたわれたようです。
てんてんメモ:
その昔は臼の中に籾殻を入れて摺り、玄米にしたのだそうです。たいへん時間のかかる重労働なので、2、3人で夜通し臼をひきながら唄でもうたい気を紛らわせたのだろうと思われます。
詞:秋田臼ひき唄
臼挽き 頼んだば 婆ぁどこ頼だエーエー
婆ぁも若い時ゃ なんぼよがたナーエ
臼のロクロさ ぼた餅あげてエーエー
廻すたんびに ひとかじりナーエ
Uwajima Sansa 宇和島さんさ
Waiha Bushi ワイハ節
Yamagata Bon Uta 山形盆唄
Yamagata Daikoku Mai 山形大黒舞
Japanese folk song from Yamagata, Japan
-Shamisen = niagari on D#
-This song is performed as a part of street dance performance called ‘daikoku mai’.
-Daikoku is widely known in Japan as the happy-looking god of wealth, farmers, food, and good fortune, although in earlier centuries he was considered a fierce warrior deity.
-Daikoku is a member of a larger group comprising seven gods of good fortune (Shichifuku Jin)
-This god is characterized by his smile, having short legs and wearing a hat on his head. He is usually depicted with a bag full of valuable objects.
てんてんの「山形大黒舞」
ー山形県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、本調子
ー門付芸の大黒舞が後に山形で郷土芸能として発展したもの
ー頭巾をかぶり打出の小槌を持つ大黒天の衣装とともに踊られる
てんてんメモ:
大黒舞というのは、室町~江戸時代にかけて流行した正月の門付け芸能です。大黒様は頭巾をかぶって、右手に小槌、左手に福袋、米俵を携えてわたしたちの福を見守ってくれているのです。
詞:山形大黒舞
さぁさぁさぁ 儲け出した 儲け出したなぁ
コラ 何がさてまた 儲けだしたなぁ(ソレソレ)
この家の旦那様 お心良しで 商売繁盛で 儲け出したなぁ
コラ 七十五間の 蔵建ててナ(ソレソレ)
今年ゃ 豊年よい年だよ 陸作田作も万作で
コラ 稲を刈ってみたれば
コラ 十万八千刈ったとや
四束三把で五斗八升
俵たてておき 枡もいらずに箕で測る
コラ 米を積んでみたれば コラ 七万俵
お旦那様も お喜び 町も在郷も 賑やかだよ
納まる所は さぁ 何よりも目出度いとなぁ-
Yamanaka Bushi 山中節
Yanza Bushi やんざ節
-Japanese folk song from Chiba, Japan
-Shamisen = honchoshi on D
てんてんの「やんざ節」
ー千葉県の民謡
ー三味線弾き語り:本調子、六本調子
ー 房総半島の南部にある港町・鴨川の花柳界で唄われるお座敷唄。
てんてんメモ:
かつて鴨川から九十九里浜にかけての地曵き網は有名で、大鬼な網が何張も仕掛られ、この唄のように「ヤンザヤンザ」というかけ声と共に大勢で地引網を曵いたそうです。
詞:鴨川やんざ
ハアーやんざやんざと 繰り出す声は
ほかじゃあるまい 地曳き網
(ハ ヤンザヤンザ)
Yasaburo Bushi 弥三郎節
Yoheho Bushi よへほ節
Yokagura Seri Uta 夜神楽せり唄
Japanese folk song from Miyazaki, Japan
-Shamisen = niagari on D
– ‘Yo-Kagura’ is sacred ancient Shinto rituals performed throughout the night during the winter months
-Takachiho in Kyushu has been known since ancient times as a sacred ground where the gods descended to earth. The area is also famous for yokagura, sacred dance rituals reenacting the legends, which are performed in the fall and early winter.
-The yokagura begins with the dancers, performing the traditional dedication of the festival to the gods. Dressed in costumes and masks that have been passed down for hundreds of years.
-The event is preceded by local people sprinkling sake, singing this “yokagura” song and spending together all night.
Lyrics:
YOI YOI SASSA YOI SASSA
YOI YOI SASSA YOI SASSA
KOYO SA~
YOKAGURA NYA
SERO TOTE KITA GA (SAINA~)
SERA NYA SOKONOKE WASHI GA SERU
(NON NOKO SAI SAI)
てんてんの「夜神楽せり唄」
ー宮崎県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー宮崎県高千穂地方に伝わる唄
ーこの地方の夜神楽は晩秋から初冬にかけて徹夜で行われる
ー神楽宿に集まった若者達が、寒さの中、お神酒をひっかけて神楽に合わせて唄うのが「せり唄」
ー「せり」とは競い合い、掛け合うこと
ー神楽の音楽は舞人(祝子・奉仕者・社人など)によって奏されるのに対し、セリの歌は観客の音楽であり民衆歌
ー高千穂の神楽セリ歌は「のんのこ節」と呼ばれ、高千穂地方全域とその周辺部に分布
てんてんメモ:
このセリ唄は、神楽の主祭神が降臨した後、夜半を過ぎて神楽が佳境に入る頃、集まったみんなで歌い騒ぎます。セリの歌が始まると神楽の場が一気に華やぎ、賑わいを増すといわれています。お祭りに欠かせない、地域の人々の交流。高揚した気分とパアーッと明るい雰囲気がこのうたの中から読み取れます。
詞:夜神楽せり唄
ヨイヨイサッサヨイサッサ
ヨイヨイサッサヨイサッサ
今宵さー 夜神楽を せろとてきたが サイナー
せらにゃそこのけ わしがせる ノンノコサイサイ
今宵さー 夜神楽は 十二人の官司で サイナー
飾り立てたる 神かぐら ノンノコサイサイ
神楽太鼓に 気は浮かされて サイナー
いつもドンドと鳴るばかり ノンノコサイサイ-
Yoneyama Jinku 米山甚句
Yosakoi Bushi よさこい節
YOSAKOI BUSHI:
TO SA NO KO O CHI NO
HA RI MA YA BA SHI DE
BO N SA N KA N ZA SHI
KA U O MI TA
(YOSAKOI YOSAKOI…)
BO N SA N KA N ZA SHI
KA I SO NA KO TO YO
GO ZE SA N ME GA NE O
KA I YO O TA
(YOSAKOI YOSAKOI…)
I U TA CHI I KAN CHI YA
O RA N KU NO I KE WA
SHI O FU KU SA KA NA GA
O YO GI YO RU
(YOSAKOI YOSAKOI…)
YO SA KO I BA N NI KO I TO
I WA N SU KE RE DO
I TE MI RYA SHI N JI TSU
KO I JA NA I
(YOSAKOI YOSAKOI…)
MI MA SE MI SE MA SHO
U RA DO O A KE TE
TSU KI NO ME I SHO WA
KA TSU RA HA MA
(YOSAKOI YOSAKOI…)
Yosakoi Naruto Odori よさこい鳴子踊り
Yosare Tairyo Bushi よされ大漁節
Japanese folk song from Aomori, Japan
-Shamisen = niagari on C
-This song was sung by fishermen for a celebration that is held for haling in a large catch of herring fish
Lyrics:
YOSAER YOSARE TO YOSA HITOTSU TO SE~
TAKAI YAMA KARA MIOROSEBA
HATTARO SAKI MADE SO-AMI DA
YOSARE SA~ YO~I
てんてんの「ヨサレたいりょう節」
ー青森県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、四本調子
ー三陸沿岸で歌われる大漁祝いの唄
ー「八戸大漁節」とも言われる
てんてんメモ:
津軽一円で広く唄われていた七七七五調の古調「よされ節」と数え唄形式の「心中節」とを結び付けたものでそうです。
八戸港で鰊が大漁のときには漁師たちが酒の席で賑やかに唄い囃した唄というだけあって、威勢が良くて晴れ晴れとした気分になります。大空
の下で思いっきり歌いたい一曲です。
詞:よされ大漁節
よされよされと よさ一つとせ
高い山から 見下ろせば
八太郎先まで総はみだコノ大漁とせ
よされサーヨイ
よされよされと よさ二つとせ
二度もかけずに鰯つく
いれわけつませて喜んだコノ大漁とせ
よされサーヨイ
よされよされと よさ三つとせ
三釜一丁油ものだいだい背黒に大中羽コノ大漁とせ
よされサーヨイ
–
Yuriage Tairyo Iwai Uta 閖上大漁祝唄
Japanese folk song from Miyagi, Japan
-Shamisen = niagari on D
-Fishermen’s work song
-This song for a banquet held in celebration that is held for halling in a large catch of fish called skipjack tuna
Lyrics:
KESA NO HIYORI WA
SORA HARE WATARI
NAMI SHIZUKA E~
ARA E~ ENO SORYA MATA MO TAIRYO DA E~
てんてんの「ゆりあげ大漁節」
ー宮城県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー仙台の東、名取川が仙台湾に注ぐ河口の町・名取市閖上町に伝わる祝い唄
ー鰹漁の大漁を祝って網元や船主の家でみんなで手拍子賑やかに唄う
ー曲は「大漁唄い込み」と同系
ーこの曲に振りをつけた「閖上大漁唄込み踊」は同市の無形民俗文化財
てんてんメモ:
浜にいかだに乗った観音像が揺り上げられたとの伝説がある「ゆりあげ浜」は、後の仙台藩主伊達綱宗が山門内から波打つ浜をご眺めた際,「門の中から水が見えた故に,今後,門の中に水と書いて閖上『ゆりあげ』と呼ぶように」とのお言葉で,「閖」という字が誕生したといいます。音の響きも漢字も美しく、なんかほっこりしますね。
詞:閖上大漁祝い唄
今朝の日和は 空晴れ渡り
波静かエー アラエーエノ ソーリャ
またも大漁だエー
船出せ出せと 乗り子も揃い
出て行くエー アラエーエノ ソーリャ
またも大漁だエー
唄え踊れよ 大漁祝い
たんと祝えエー アラエーエノ ソーリャ
またも大漁だエー
(ハァ エンヤサー エンヤサー)
–
Zeni Fuki Uta 銭吹き唄
Min’yo channel 1010: ZENI FUKI UTA (shamisen=niagari)
note: SAITARA BUSHI is based on this song from Ishinomaki
https://youtu.be/06d3RmjuRVo
銭吹き唄 宮城県民謡
松の中に サーヨ坂もおじゃる 坂も坂
七坂 サーヨ八坂九坂と ヤーエ
十坂目に サーヨ火土をたてて 銭を吹く
銭も銭 サーヨ銀貨の銭を 吹き申す
Zenzenoko ぜんぜのこ
-Japanese folk song from Gifu, Japan
-Shamisen = niagari on D
てんてんの「めでた〜ぜんぜのこ」
ー岐阜県の民謡
ー三味線弾き語り:二上り、六本調子
ー飛騨地方に古くから伝わるお座敷唄で、宴席やめでたい席では必ず唄われます。
てんてんメモ:
「若松様」は祝い事では必ずと言ってよいほど唄われる祝唄なのだそうです。「若松様」が終わると続いて「ぜんぜのこ」が始まります。「ぜんぜのこ」とはお金、「まんまのこ」はご飯のこと。貧乏してお金がなくなっても平気平気、何とか暮らしてゆけるという意味です。人情深い土地柄がでていて心温まる本当にいい唄ですよね。
詞:古川ぜんぜのこ
目出度 目出度の 若松様よ 枝も栄える 葉も茂る
(コリャ ツイタトテ ナントセズ ゼンゼノコ コリャ マンマノコ)
ここの館は 目出度い館 鶴が御門に 巣をかけた
(コリャ ツイタトテ ナントセズ ゼンゼノコ コリャ マンマノコ)
音に名高い 古川祭り 起し太鼓の 勇み打ち
(コリャ ツイタトテ ナントセズ ゼンゼノコ コリャ マンマノコ)
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